聖書の人物 エリメレク

生涯、名前の意味、人生の教訓

要約

エリメレクは、士師の時代のユダのベツレヘムの人で、エフラテ人です。飢饉のとき、妻ナオミ、息子マフロンとキルヨンとともにモアブの地に滞在するために出かけ、そのままそこに住みつきました。彼はそこで死に、二人の息子も亡くなります。彼の名は書の終わりに再び現れ、親族ボアズが彼の所有物をすべて買い取り、死んだ人の名を起こします。

エリメレクという名前の意味

エリメレクは、一般にわが神は王と理解されます。王がいなかった士師の時代に生きた彼の境遇と対照的な名です。聖書自身はこの名について何も説明していません。

エリメレクの生涯

  1. ベツレヘムの飢饉

    ルツ記1章1-2節

    士師の時代、この地に飢饉が起こりました。ユダのベツレヘムのエリメレクは、妻ナオミと二人の息子マフロンとキルヨンを連れて、モアブの野にしばらく滞在するために出かけます。そこに着くと住みつき、一時的な滞在が定住になりました。

  2. 異国での死

    ルツ記1章3-5節

    エリメレクはモアブで死に、ナオミは二人の息子と残されました。息子たちはモアブの女オルパとルツを妻に迎え、約十年そこで暮らします。やがてマフロンとキルヨンも死に、ナオミは夫と二人の息子を失って一人になりました。

  3. から手で帰る

    ルツ記1章19-22節

    ナオミはモアブの女ルツとともに、大麦の刈り入れの始まるころベツレヘムに戻りました。彼女は、出て行ったときは満ち足りていたのに主がから手で帰されたので、もうナオミではなくマラと呼んでほしいと言います。エリメレクの旅立ちは悲しみで終わりました。

  4. エリメレクの一族

    ルツ記2章1-3節

    ナオミには、夫の親戚でエリメレクの一族の有力な富豪ボアズがいました。ルツは落ち穂を拾いに出て、たまたまボアズの畑の一区画に行き当たります。エリメレクとの血縁を通して、神はこの家族の回復を備えておられました。

  5. 死んだ人の名が起こされる

    ルツ記4章3-10節

    町の門で、ボアズはナオミがエリメレクのものだった畑の一区画を売ろうとしていると告げます。最も近い親族は買い戻しを辞退しました。そこでボアズはエリメレク、キルヨン、マフロンのものをすべて買い取り、ルツを妻に迎えて、死んだ人の名をその相続地に起こします。

エリメレクから学ぶこと

  • 困難の中では、自分の目に良く見えることだけに頼るより、神の導きを求めるほうがよいのです。
  • 一時的な滞在が、神が約束された場所から遠く離れた長期の定住になってしまうことがあります。
  • 家族が失われたように見えても、神は贖い主によってその名と相続地を回復することができます。
  • ボアズの買い戻しは、同じ家系から生まれたイエス・キリストの贖いを予告しています。

鍵となる聖句

ルツ記1章1節

ルツ記は、エリメレクの旅立ちを士師の時代の飢饉のときと位置づけます。彼はパンを意味するベツレヘムを離れ、よそへ生きるための糧を探しに出ました。

ルツ記1章21節

ナオミは、出て行ったときは満ち足りていたのに、主がから手で帰されたと語ります。エリメレクと息子たちの死でモアブで失ったものを言い表しています。

ルツ記4章9節

ボアズは長老たちと民を証人として、エリメレクのものをすべて買い取ったと宣言します。モアブで死んだこの人の名は消されず、神は贖い主を備えられました。

箴言3章5-6節

心を尽くして主に信頼し、すべての道で主を認めるという教えを、多くの説教者はエリメレクのモアブ行きから引き出します。

エリメレクについての説教

よくある質問

エリメレクがモアブに行ったのは間違いでしたか。

ルツ記は、この旅立ちに明確な判断を下していません。飢饉の間の滞在が定住となり、家族の男三人が死んだと伝えるだけです。多くの説教者は、神を求めずにした選択と見ますが、本文が強調するのは、回復してくださる神の真実です。

エリメレクという名にはどんな意味がありますか。

エリメレクという名は、一般にわが神は王と理解されます。王がおらず、おのおのが自分の目に正しいと見えることを行っていた時代の中での、信仰告白のような名です。聖書自身はこの名について説明していません。

エリメレクの物語は聖書のどこにありますか。

エリメレクはルツ記の初め、1章1-3節に登場し、その旅立ちと死が語られます。2章1-3節ではボアズが彼の一族として紹介され、4章3-9節では、ボアズが彼の所有物を買い取る場面で名が再び出てきます。

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