聖書 — 口語訳 (1955)
出エジプト記 7
概要
出エジプト記7章で、神はモーセをパロに対する代弁者とし、アロンを預言者とされます。神は、パロが聞こうとしないこと、そして神のさばきによって主がだれであるかが示されることを告げられます。アロンのつえはへびになり、エジプトの魔術師たちも同じしるしを行いますが、アロンのつえは彼らのつえをのみつくします。パロの心はかたくななままです。そこで神は第一の災いを送られ、ナイル川の水は血に変わり、エジプト人は飲むことができなくなります。
この章の4つの区分
1主はモーセに言われた、「見よ、わたしはあなたをパロに対して神のごときものとする。あなたの兄弟アロンはあなたの預言者となるであろう。
2あなたはわたしが命じることを、ことごとく彼に告げなければならない。そしてあなたの兄弟アロンはパロに告げて、イスラエルの人々をその国から去らせるようにさせなければならない。
3しかし、わたしはパロの心をかたくなにするので、わたしのしるしと不思議をエジプトの国に多く行っても、
4パロはあなたがたの言うことを聞かないであろう。それでわたしは手をエジプトの上に加え、大いなるさばきをくだして、わたしの軍団、わたしの民イスラエルの人々を、エジプトの国から導き出すであろう。
5わたしが手をエジプトの上にさし伸べて、イスラエルの人々を彼らのうちから導き出す時、エジプトびとはわたしが主であることを知るようになるであろう」。
6モーセとアロンはそのように行った。すなわち主が彼らに命じられたように行った。
7彼らがパロと語った時、モーセは八十歳、アロンは八十三歳であった。
8主はモーセとアロンに言われた、
9「パロがあなたがたに、『不思議をおこなって証拠を示せ』と言う時、あなたはアロンに言いなさい、『あなたのつえを取って、パロの前に投げなさい』と。するとそれはへびになるであろう」。
10それで、モーセとアロンはパロのところに行き、主の命じられたとおりにおこなった。すなわちアロンはそのつえを、パロとその家来たちの前に投げると、それはへびになった。
11そこでパロもまた知者と魔法使を召し寄せた。これらのエジプトの魔術師らもまた、その秘術をもって同じように行った。
12すなわち彼らは、おのおのそのつえを投げたが、それらはへびになった。しかし、アロンのつえは彼らのつえを、のみつくした。
13けれども、パロの心はかたくなになって、主の言われたように、彼らの言うことを聞かなかった。
14主はモーセに言われた、「パロの心はかたくなで、彼は民を去らせることを拒んでいる。
15あなたは、あすの朝、パロのところに行きなさい。見よ、彼は水のところに出ている。あなたは、へびに変ったあのつえを手に執り、ナイル川の岸に立って彼に会い、
16そして彼に言いなさい、『ヘブルびとの神、主がわたしをあなたにつかわして言われます、「わたしの民を去らせ、荒野で、わたしに仕えるようにさせよ」と。しかし今もなお、あなたが聞きいれようとされないので、
17主はこう仰せられます、「これによってわたしが主であることを、あなたは知るでしょう。見よ、わたしが手にあるつえでナイル川の水を打つと、それは血に変るであろう。
18そして川の魚は死に、川は臭くなり、エジプトびとは川の水を飲むことをいとうであろう」』と」。
19主はまたモーセに言われた、「あなたはアロンに言いなさい、『あなたのつえを執って、手をエジプトの水の上、川の上、流れの上、池の上、またそのすべての水たまりの上にさし伸べて、それを血にならせなさい。エジプト全国にわたって、木の器、石の器にも、血があるようになるでしょう』と」。
20モーセとアロンは主の命じられたようにおこなった。すなわち、彼はパロとその家来たちの目の前で、つえをあげてナイル川の水を打つと、川の水は、ことごとく血に変った。
21それで川の魚は死に、川は臭くなり、エジプトびとは川の水を飲むことができなくなった。そしてエジプト全国にわたって血があった。
22エジプトの魔術師らも秘術をもって同じようにおこなった。しかし、主の言われたように、パロの心はかたくなになり、彼らの言うことを聞かなかった。
23パロは身をめぐらして家に入り、またこのことをも心に留めなかった。
24すべてのエジプトびとはナイル川の水が飲めなかったので、飲む水を得ようと、川のまわりを掘った。
25主がナイル川を打たれてのち七日を経た。
鍵となる聖句
しかし、わたしはパロの心をかたくなにするので、わたしのしるしと不思議をエジプトの国に多く行っても、 パロはあなたがたの言うことを聞かないであろう。それでわたしは手をエジプトの上に加え、大いなるさばきをくだして、わたしの軍団、わたしの民イスラエルの人々を、エジプトの国から導き出すであろう。
神はパロの心がかたくなになることと、その後の出来事を前もって告げられます。しるし、さばき、そして民の脱出です。何ものも神の計画から外れることはなく、この箇所は歴史を記される神を示しています。
わたしが手をエジプトの上にさし伸べて、イスラエルの人々を彼らのうちから導き出す時、エジプトびとはわたしが主であることを知るようになるであろう」。
さばきの目的は、エジプト人が神こそ主であると知ることです。災いは単なる罰ではなく、エジプトの神々や王に対して、まことの神がだれであるかを明らかにするものです。
すなわち彼らは、おのおのそのつえを投げたが、それらはへびになった。しかし、アロンのつえは彼らのつえを、のみつくした。
魔術師たちはしるしをまねますが、アロンのつえは彼らのつえをのみつくします。神の力はエジプトの秘術をはるかに超えていることを、この箇所は示しています。
けれども、パロの心はかたくなになって、主の言われたように、彼らの言うことを聞かなかった。
神が言われたとおり、パロの心はかたくなになります。神によって告げられ、同時にパロ自身が聞こうとせず経験したかたくなさです。キリスト教の諸伝統はこれを論じていますが、必ずしも一致していません。
この章に登場する人物
説教が語っていること
出エジプト記7章についてよくある質問
出エジプト記7章で、神がパロの心をかたくなにされるのはなぜですか
神は、パロの心をかたくなにして、ご自分のしるしを多く行い、エジプト人が主であることを知るようにすると告げられます。聖書は、パロの心が自分でかたくなになったとも語ります。神の主権とパロの責任をどう結びつけるかについて、キリスト教の神学者の意見は分かれています。
アロンのつえがへびになったことは何を意味しますか
このしるしは、モーセとアロンが神の名によって語っていることを示します。エジプトの魔術師たちも同じしるしを行いますが、アロンのつえは彼らのへびをのみつくします。この箇所は、神の力がエジプトの神々や魔術師の力にまさることを強調しています。
出エジプト記7章のエジプトの第一の災いは何ですか
第一の災いは、ナイル川とエジプトのすべての水を血に変えました。魚は死に、川は臭くなり、エジプト人は水を飲むことができなくなります。魔術師たちも同じしるしを行い、パロはかたくななまま七日が過ぎます。
出エジプト記 7を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。