聖書 — 口語訳 (1955)
詩篇 68
概要
詩篇68篇はダビデに帰される長い勝利の歌です。神が立ち上がって敵を散らされることから始まり、みなしごの父、やもめの守り手である神をたたえます。続いて荒野を民とともに歩まれた神の歩みと数々の救いを思い起こし、聖所へ向かう勝利の行列を描きます。最後は、すべての国々が神の力をほめ歌うようにとの呼びかけで結ばれます。パウロはこの詩篇の一節をエペソ人への手紙で引用しています。
この章の5つの区分
1神よ、立ちあがって、その敵を散らし、神を憎む者をみ前から逃げ去らせてください。
2煙の追いやられるように彼らを追いやり、ろうの火の前に溶けるように 悪しき者を神の前に滅ぼしてください。
3しかし正しい者を喜ばせ、神の前に喜び踊らせ、喜び楽しませてください。
4神にむかって歌え、そのみ名をほめうたえ。雲に乗られる者にむかって歌声をあげよ。その名は主、そのみ前に喜び踊れ。
5その聖なるすまいにおられる神は みなしごの父、やもめの保護者である。
6神は寄るべなき者に住むべき家を与え、めしゅうどを解いて幸福に導かれる。しかしそむく者はかわいた地に住む。
7神よ、あなたが民に先だち出て、荒野を進み行かれたとき、
8シナイの主なる神の前に、イスラエルの神なる神の前に、地は震い、天は雨を降らせました。
9神よ、あなたは豊かな雨を降らせて、疲れ衰えたあなたの嗣業の地を回復され、
10あなたの群れは、そのうちにすまいを得ました。神よ、あなたは恵みをもって 貧しい者のために備えられました。
11主は命令を下される。おとずれを携えた女たちの大いなる群れは言う、
12「もろもろの軍勢の王たちは 逃げ去り、逃げ去った」と。家にとどまる女たちは獲物を分ける、
13たとい彼らは羊のおりの中にとどまるとも。はとの翼は、しろがねをもっておおわれ、その羽はきらめくこがねをもっておおわれる。
14全能者がかしこで王たちを散らされたとき、ザルモンに雪が降った。
15神の山、バシャンの山、峰かさなる山、バシャンの山よ。
16峰かさなるもろもろの山よ、何ゆえ神がすまいにと望まれた山をねたみ見るのか。まことに主はとこしえにそこに住まわれる。
17主は神のいくさ車幾千万をもって、シナイから聖所に来られた。
18あなたはとりこを率い、人々のうちから、またそむく者のうちから 贈り物をうけて、高い山に登られた。主なる神がそこに住まわれるためである。
19日々にわれらの荷を負われる主はほむべきかな。神はわれらの救である。
20われらの神は救の神である。死からのがれ得るのは主なる神による。
21神はその敵のこうべを打ち砕き、おのがとがの中に歩む者の 毛深い頭のいただきを打ち砕かれる。
22主は言われた、「わたしはバシャンから彼らを携え帰り、海の深い所から彼らを携え帰る。
23あなたはその足を彼らの血に浸し、あなたの犬の舌はその分け前を 敵から得るであろう」と。
24神よ、人々はあなたのこうごうしい行列を見た。わが神、わが王の、聖所に進み行かれるのを見た。
25歌う者は前に行き、琴をひく者はあとになり、おとめらはその間にあって手鼓を打って言う、
26「大いなる集会で神をほめよ。イスラエルの源から出た者よ、主をほめまつれ」と。
27そこに彼らを導く年若いベニヤミンがおり、その群れの中にユダの君たちがおり、ゼブルンの君たち、ナフタリの君たちがいる。
28神よ、あなたの大能を奮い起してください。われらのために事をなされた神よ、あなたの力をお示しください。
29エルサレムにあるあなたの宮のために、王たちはあなたに贈り物をささげるでしょう。
30葦の中に住む獣、もろもろの民の子牛を率いる雄牛の群れを いましめてください。みつぎ物をむさぼる者たちを足の下に踏みつけ、戦いを好むもろもろの民を散らしてください。
31青銅をエジプトから持ちきたらせ、エチオピヤには急いでその手を 神に伸べさせてください。
32地のもろもろの国よ、神にむかって歌え、主をほめうたえ。
33いにしえからの天の天に乗られる 主にむかってほめうたえ。見よ、主はみ声を出し、力あるみ声を出される。
34力を神に帰せよ。その威光はイスラエルの上にあり、その力は雲の中にある。
35神はその聖所で恐るべく、イスラエルの神はその民に力と勢いとを与えられる。神はほむべきかな。
鍵となる聖句
その聖なるすまいにおられる神は みなしごの父、やもめの保護者である。
神は、最も弱い立場にある人、みなしごとやもめを守る方として示されています。これは単なる政治的な約束ではなく、神のご性質を表す姿です。
神は寄るべなき者に住むべき家を与え、めしゅうどを解いて幸福に導かれる。しかしそむく者はかわいた地に住む。
神は見捨てられた人に家族を与え、捕らわれた人を解き放たれます。この一節は、霊的な養子縁組の視点からもよく読まれます。
日々にわれらの荷を負われる主はほむべきかな。神はわれらの救である。
詩人は日ごとに主をほめたたえます。主が重荷の中で救い出してくださるからです。賛美は、すべてがうまくいくまで待つ必要はありません。
説教が語っていること
詩篇68篇についてよくある質問
詩篇68篇はどういう意味ですか
詩篇68篇は、立ち上がり、民を導き、最も弱い人に心を向けられる力ある神をたたえます。勝利の歌であると同時に、みなしごの父への賛美でもあります。詩人は荒野での神の歩みを語り、地のすべての国々に神をほめ歌うよう呼びかけます。
詩篇68篇は誰が書きましたか
表題はダビデに帰し、指揮者に合わせる賛歌、歌として記しています。難しい箇所も多く、背景については専門家の間でも議論があります。契約の箱がエルサレムに上った場面を思い描く人が多いようです。エペソ人への手紙4章で、パウロは19節を引用しています。
詩篇68篇はどのように祈り、味わえばよいですか
孤独を感じているとき、あるいは見捨てられた思いの中にいる身近な人のために、5節と6節を祈りとして用いましょう。自分も誰かの家族となれるよう、神に導きを求めてください。最後に19節で、今日という日を主にほめたたえて祈りを結びましょう。
詩篇 68を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。