聖書 — 口語訳 (1955)
エペソ人への手紙 6
概要
エペソ人への手紙6章は、福音を日常生活に当てはめ、続いて霊的な戦いへと目を向けさせます。パウロはまず子どもと親、次に奴隷と主人に語りかけ、皆が同じ主に仕えていることを思い起こさせます。それから、主にあって強くなり、神の武具を身につけるよう呼びかけます。真理、義、福音の備え、信仰、救い、神の言葉、そして祈りです。戦いの相手は人間ではなく、霊的な力です。章は、囚人となっているパウロへの祈りの依頼で終わります。
この章の5つの区分
1子たる者よ。主にあって両親に従いなさい。これは正しいことである。
2「あなたの父と母とを敬え」。これが第一の戒めであって、次の約束がそれについている、
3「そうすれば、あなたは幸福になり、地上でながく生きながらえるであろう」。
4父たる者よ。子供をおこらせないで、主の薫陶と訓戒とによって、彼らを育てなさい。
5僕たる者よ。キリストに従うように、恐れおののきつつ、真心をこめて、肉による主人に従いなさい。
6人にへつらおうとして目先だけの勤めをするのでなく、キリストの僕として心から神の御旨を行い、
7人にではなく主に仕えるように、快く仕えなさい。
8あなたがたが知っているとおり、だれでも良いことを行えば、僕であれ、自由人であれ、それに相当する報いを、それぞれ主から受けるであろう。
9主人たる者よ。僕たちに対して、同様にしなさい。おどすことを、してはならない。あなたがたが知っているとおり、彼らとあなたがたとの主は天にいますのであり、かつ人をかたより見ることをなさらないのである。
10最後に言う。主にあって、その偉大な力によって、強くなりなさい。
11悪魔の策略に対抗して立ちうるために、神の武具で身を固めなさい。
12わたしたちの戦いは、血肉に対するものではなく、もろもろの支配と、権威と、やみの世の主権者、また天上にいる悪の霊に対する戦いである。
13それだから、悪しき日にあたって、よく抵抗し、完全に勝ち抜いて、堅く立ちうるために、神の武具を身につけなさい。
14すなわち、立って真理の帯を腰にしめ、正義の胸当を胸につけ、
15平和の福音の備えを足にはき、
16その上に、信仰のたてを手に取りなさい。それをもって、悪しき者の放つ火の矢を消すことができるであろう。
17また、救のかぶとをかぶり、御霊の剣、すなわち、神の言を取りなさい。
18絶えず祈と願いをし、どんな時でも御霊によって祈り、そのために目をさましてうむことがなく、すべての聖徒のために祈りつづけなさい。
19また、わたしが口を開くときに語るべき言葉を賜わり、大胆に福音の奥義を明らかに示しうるように、わたしのためにも祈ってほしい。
20わたしはこの福音のための使節であり、そして鎖につながれているのであるが、つながれていても、語るべき時には大胆に語れるように祈ってほしい。
21わたしがどういう様子か、何をしているかを、あなたがたに知ってもらうために、主にあって忠実に仕えている愛する兄弟テキコが、いっさいの事を報告するであろう。
22彼をあなたがたのもとに送るのは、あなたがたがわたしたちの様子を知り、また彼によって心に励ましを受けるようになるためなのである。
23父なる神とわたしたちの主イエス・キリストから平安ならびに信仰に伴う愛が、兄弟たちにあるように。
24変らない真実をもって、わたしたちの主イエス・キリストを愛するすべての人々に、恵みがあるように。
鍵となる聖句
父たる者よ。子供をおこらせないで、主の薫陶と訓戒とによって、彼らを育てなさい。
パウロは父親たちにも語ります。子どもを怒らせず、主の教えと訓戒をもって育てなさい。親の権威は、忍耐と教えによって守られています。
最後に言う。主にあって、その偉大な力によって、強くなりなさい。 悪魔の策略に対抗して立ちうるために、神の武具で身を固めなさい。
信じる者の力は自分からではなく、主から来ます。神の武具を身につけることは、悪魔の策略に対して堅く立つための条件です。
わたしたちの戦いは、血肉に対するものではなく、もろもろの支配と、権威と、やみの世の主権者、また天上にいる悪の霊に対する戦いである。
本当の戦いは血肉に対するものではありません。この聖句は、敵を人に見るのではなく、霊的な次元があることを認めるよう促します。
その上に、信仰のたてを手に取りなさい。それをもって、悪しき者の放つ火の矢を消すことができるであろう。
信仰の盾は、悪い者の火の矢を消すことができます。武具の中で、ほかのすべてに加えて取るべきものとして示されています。
この章に登場する人物
このテーマで祈る
説教が語っていること
エペソ人への手紙6章についてよくある質問
エペソ人への手紙6章の神の武具とは何を意味しますか
パウロは、神が信じる者に与えられる備えを、ローマ兵の装備にたとえます。真理の帯、義の胸当て、平和の福音の備えの靴、信仰の盾、救いのかぶと、御霊の剣です。それぞれの部分が、神がすでに成し遂げてくださったことを思い起こさせ、試練の中で堅く立つ助けとなります。
エペソ人への手紙6章12節によれば、だれと戦うのですか
この聖句は、戦いは血肉に対するものではなく、つまり人に対するものではなく、霊的な力に対するものだと述べます。それは人間の責任を消すものではありません。隣人、同僚、身近な人を敵にしないこと、そして悪に対して、祈り、真理、愛をもって応じることを促します。
エペソ6章2節の、あなたの父と母を敬えとはどういう意味ですか
パウロは十戒の第五の戒めを引用しています。親を敬うことは、子どものころは従うことを含みますが、子ども時代で終わるものではなく、続いていく敬意の姿勢です。この箇所は、父親にも務めがあると述べます。子どもを怒らせず、主にあって忍耐をもって育てることです。
なぜパウロは奴隷と主人について語るのですか
当時の世界では、奴隷制は社会の現実でした。パウロはそれを正当化するために書いているのではなく、すべての信者には天に同じ主がおられ、人を分け隔てされないことを思い起こさせるために書いています。主人には脅すことをやめるよう求めており、これは上下関係をすでに大きく相対化するものです。
エペソ人への手紙 6を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。