聖書 — 口語訳 (1955)

ヨシュア記 3

概要

四十年の荒野の旅を経て、イスラエルは増水したヨルダン川のほとり、約束の地を目前にたどり着きます。神は障害を前もって取り除かれません。民に、契約の箱に従い、身を聖別して、進むよう求められます。祭司たちの足が水に触れると、川は止まり、イスラエルの全員が乾いた地を渡ります。この章はまた、ヨシュアがモーセの後継者であることを確認し、歩み出す民のただ中で神が働かれることを示しています。

この章の3つの区分

  1. 1-6節ヨルダン川のほとりで:箱に従い、身を聖別する
  2. 7-13節神はヨシュアを高め、なさることを告げられる
  3. 14-17節足が水に入ると川が開き、民は乾いた地を渡る

1ヨシュアは朝早く起き、イスラエルの人々すべてとともにシッテムを出立して、ヨルダンに行き、それを渡らずに、そこに宿った。

2三日の後、つかさたちは宿営の中を行き巡り、

3民に命じて言った、「レビびとである祭司たちが、あなたがたの神、主の契約の箱をかきあげるのを見るならば、あなたがたはその所を出立して、そのあとに従わなければならない。

4そうすれば、あなたがたは行くべき道を知ることができるであろう。あなたがたは前にこの道をとおったことがないからである。しかし、あなたがたと箱との間には、おおよそ二千キュビトの距離をおかなければならない。それに近づいてはならない」。

5ヨシュアはまた民に言った、「あなたがたは身を清めなさい。あす、主があなたがたのうちに不思議を行われるからである」。

6ヨシュアは祭司たちに言った、「契約の箱をかき、民に先立って渡りなさい」。そこで彼らは契約の箱をかき、民に先立って進んだ。

7主はヨシュアに言われた、「きょうからわたしはすべてのイスラエルの前にあなたを尊い者とするであろう。こうしてわたしがモーセと共にいたように、あなたとともにおることを彼らに知らせるであろう。

8あなたは契約の箱をかく祭司たちに命じて言わなければならない、『あなたがたは、ヨルダンの水ぎわへ行くと、すぐ、ヨルダンの中に立ちとどまらなければならない』」。

9ヨシュアはイスラエルの人々に言った、「あなたがたはここに近づいて、あなたがたの神、主の言葉を聞きなさい」。

10そしてヨシュアは言った、「生ける神があなたがたのうちにおいでになり、あなたがたの前から、カナンびと、ヘテびと、ヒビびと、ペリジびと、ギルガシびと、アモリびと、エブスびとを、必ず追い払われることを、次のことによって、あなたがたは知るであろう。

11ごらんなさい。全地の主の契約の箱は、あなたがたに先立ってヨルダンを渡ろうとしている。

12それゆえ、今、イスラエルの部族のうちから、部族ごとにひとりずつ、合わせて十二人を選びなさい。

13全地の主なる神の箱をかく祭司たちの足の裏が、ヨルダンの水の中に踏みとどまる時、ヨルダンの水は流れをせきとめられ、上から流れくだる水はとどまって、うず高くなるであろう」。

14こうして民はヨルダンを渡ろうとして天幕をいで立ち、祭司たちは契約の箱をかき、民に先立って行ったが、

15箱をかく者がヨルダンにきて、箱をかく祭司たちの足が水ぎわにひたると同時に、――ヨルダンは刈入れの間中、岸一面にあふれるのであるが、――

16上から流れくだる水はとどまって、はるか遠くのザレタンのかたわらにある町アダムのあたりで、うず高く立ち、アラバの海すなわち塩の海の方に流れくだる水は全くせきとめられたので、民はエリコに向かって渡った。

17すべてのイスラエルが、かわいた地を渡って行く間、主の契約の箱をかく祭司たちは、ヨルダンの中のかわいた地に立っていた。そしてついに民はみなヨルダンを渡り終った。

鍵となる聖句

5節
ヨシュアはまた民に言った、「あなたがたは身を清めなさい。あす、主があなたがたのうちに不思議を行われるからである」。

奇跡の前に、ヨシュアは民に身を聖別するよう求めます。神のために自分を取り分けるということです。心を整えることは、神の力を経験することに先立ちます。

7節
主はヨシュアに言われた、「きょうからわたしはすべてのイスラエルの前にあなたを尊い者とするであろう。こうしてわたしがモーセと共にいたように、あなたとともにおることを彼らに知らせるであろう。

神は、イスラエルの目の前でヨシュアを高めると約束されます。民が、モーセとともにおられたように彼とともにおられることを知るためです。ヨシュアの権威は、才能ではなく、神の臨在から来ます。

15節
箱をかく者がヨルダンにきて、箱をかく祭司たちの足が水ぎわにひたると同時に、――ヨルダンは刈入れの間中、岸一面にあふれるのであるが、――

奇跡は、増水のさなかに、祭司たちの足が水に触れたときに起こります。信仰の一歩が、川が開くことに先立ちます。

17節
すべてのイスラエルが、かわいた地を渡って行く間、主の契約の箱をかく祭司たちは、ヨルダンの中のかわいた地に立っていた。そしてついに民はみなヨルダンを渡り終った。

祭司たちは、渡り終わるまで乾いた地にしっかりと立ち続けます。神は扉を開くだけでなく、すべての人のために道を開いたままにしてくださいます。

この章に登場する人物

説教が語っていること

ヨシュア記3章についてよくある質問

ヨシュア記3章のヨルダン川の渡河は何を意味しますか

四十年の荒野の旅を終えて、イスラエルが約束の地に入ることを示しています。増水した川は、人間にはとうてい越えられない障害を表します。民が箱のあとに従って進むとき、神がそれを開かれます。多くのクリスチャンはそこに信仰の一歩の姿を見て、新しい生活への通過の象徴と見る人もいます。

なぜ契約の箱が先頭を進むのですか

箱は、民のただ中にある神の臨在を表します。箱は距離を置いて先頭を進み、全員がそれを見て、歩いたことのない道に従えるようにします。導いているのはヨシュアでも軍隊でもなく、神です。民は敬意をもって、箱から約二千キュビトの距離を保たなければなりません。

5節の身を聖別するとはどういう意味ですか

身を聖別するとは、神のために自分を取り分け、神が働かれるのを見る前に内側から備えることです。イスラエルの文脈では、清めの行いも含まれていました。クリスチャンにとっては、なによりも心の姿勢です。神に向き直り、神から遠ざけるものを手放し、へりくだって神のみわざを待ち望むことです。

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