聖書 — 口語訳 (1955)

詩篇 42

概要

詩篇42篇は、神殿で歌をつかさどったレビ人、コラの子たちの歌です。聖所から遠く離れた信仰者が、水を求める鹿のたとえで神への渇きを語ります。涙を流し、「おまえの神はどこにいるのか」と信仰をあざけられ、かつての祭りを思い出して、心は押しつぶされそうになります。それでも詩人は二度、自分の魂に語りかけ、希望を選び取ります。神を待ち望め、と。

この章の4つの区分

  1. 1-4節神への渇きと涙
  2. 5節最初のくり返し:自分の魂に語りかける
  3. 6-10節うなだれ、飲み込まれても、神に向かう
  4. 11節くり返しがもどってくる:それでも望みを置く

1神よ、しかが谷川を慕いあえぐように、わが魂もあなたを慕いあえぐ。

2わが魂はかわいているように神を慕い、いける神を慕う。いつ、わたしは行って神のみ顔を 見ることができるだろうか。

3人々がひねもすわたしにむかって「おまえの神はどこにいるのか」と言いつづける間は わたしの涙は昼も夜もわたしの食物であった。

4わたしはかつて祭を守る多くの人と共に 群れをなして行き、喜びと感謝の歌をもって彼らを神の家に導いた。今これらの事を思い起して、わが魂をそそぎ出すのである。

5わが魂よ、何ゆえうなだれるのか。何ゆえわたしのうちに思いみだれるのか。神を待ち望め。わたしはなおわが助け、わが神なる主をほめたたえるであろう。

6わが魂はわたしのうちにうなだれる。それで、わたしはヨルダンの地から、またヘルモンから、ミザルの山からあなたを思い起す。

7あなたの大滝の響きによって淵々呼びこたえ、あなたの波、あなたの大波は ことごとくわたしの上を越えていった。

8昼には、主はそのいつくしみをほどこし、夜には、その歌すなわちわがいのちの神にささげる 祈がわたしと共にある。

9わたしはわが岩なる神に言う、「何ゆえわたしをお忘れになりましたか。何ゆえわたしは敵のしえたげによって 悲しみ歩くのですか」と。

10わたしのあだは骨も砕けるばかりに わたしをののしり、ひねもすわたしにむかって「おまえの神はどこにいるのか」と言う。

11わが魂よ、何ゆえうなだれるのか。何ゆえわたしのうちに思いみだれるのか。神を待ち望め。わたしはなおわが助け、わが神なる主をほめたたえるであろう。

鍵となる聖句

1-2節
神よ、しかが谷川を慕いあえぐように、わが魂もあなたを慕いあえぐ。 わが魂はかわいているように神を慕い、いける神を慕う。いつ、わたしは行って神のみ顔を 見ることができるだろうか。

鹿のたとえは、一時の願いではなく、生きるために欠かせない必要を表します。詩人は神の恵みだけでなく、神ご自身、生ける神を求めています。

3節
人々がひねもすわたしにむかって「おまえの神はどこにいるのか」と言いつづける間は わたしの涙は昼も夜もわたしの食物であった。

涙が毎日の食物となり、あざけりがその重みを増します。この詩は、元気なふりをせずに神の前で泣いてよいのだと教えてくれます。

5節
わが魂よ、何ゆえうなだれるのか。何ゆえわたしのうちに思いみだれるのか。神を待ち望め。わたしはなおわが助け、わが神なる主をほめたたえるであろう。

詩人は落ち込みに身をまかせず、自分の心に呼びかけます。落ち込みを否定せず、望みを神に向けることで答えます。これが11節のくり返しへとつながります。

8節
昼には、主はそのいつくしみをほどこし、夜には、その歌すなわちわがいのちの神にささげる 祈がわたしと共にある。

苦しみの中でも詩人は、昼には主がいつくしみをほどこし、夜には賛美の歌があったことを思い出します。神の真実を思い出すことが、今の祈りを支えます。

この章に登場する人物

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説教が語っていること

詩篇42篇についてよくある質問

詩篇42篇はどういう意味ですか

詩篇42篇は、神からも礼拝の場からも遠く感じている信仰者の渇きを語ります。悲しみを隠さず、過ぎた日の喜びを思い出し、そして神を待ち望むという決断をくり返します。信仰は涙や問いを排除せず、それらを神の前に持っていくものだと教えてくれます。

詩篇42篇は誰が書きましたか

表題によれば、神殿の奉仕で歌をつかさどったレビ人の家系、コラの子たちの作とされています。同じくり返しをもつ43篇は、もともとこの詩とひとつだったと考えられます。家族の誰が、いつ作ったのかは、はっきりわかっていません。

落ち込んでいるとき、詩篇42篇でどう祈ればよいですか

ゆっくりと声に出して読みましょう。詩人のように、自分の言葉で神への渇きと心の重荷を打ち明けます。次に5節と11節のくり返しを、自分の心に向かって語ります。神が真実でいてくださった場面を一つ思い出し、感謝しましょう。

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