聖書 — 口語訳 (1955)

詩篇 89

概要

詩篇89篇は、エズラ人エタンの歌で、神がダビデと結ばれた契約を中心にしています。主の恵みと真実への賛美で始まり、主は天と海と地を治める力ある方として歌われます。続いて、ダビデに与えられた永続する子孫と王座の約束が思い起こされます。しかし38節から調子が変わり、王は退けられ、辱められているように見えます。詩人は神の約束について神に問いかけ、最後は主をほめたたえて結びます。

この章の6つの区分

  1. 1-4節神の真実とダビデとの契約を歌う
  2. 5-14節比べるもののない主:天と海と地の主
  3. 15-18節主をたたえることを知る民は幸い
  4. 19-37節ダビデへの約束:破られることのない契約
  5. 38-45節それなのに、王は退けられ、辱められたように見える
  6. 46-52節いつまでですか。思い出してください。主はほむべきかな

1主よ、わたしはとこしえにあなたのいつくしみを歌い、わたしの口をもってあなたのまことを よろずよに告げ知らせます。

2あなたのいつくしみはとこしえに堅く立ち、あなたのまことは天のように ゆるぐことはありません。

3あなたは言われました、「わたしはわたしの選んだ者と契約を結び、わたしのしもべダビデに誓った、

4『わたしはあなたの子孫をとこしえに堅くし、あなたの王座を建てて、よろずよに至らせる』」。

5主よ、もろもろの天に あなたのくすしきみわざをほめたたえさせ、聖なる者のつどいで、あなたのまことをほめたたえさせてください。

6大空のうちに、だれか主と並ぶものがあるでしょうか。神の子らのうちに、だれか主のような者があるでしょうか。

7主は聖なる者の会議において恐るべき神、そのまわりにあるすべての者にまさって 大いなる恐るべき者です。

8万軍の神、主よ、主よ、だれかあなたのように 大能のある者があるでしょうか。あなたのまことは、あなたをめぐっています。

9あなたは海の荒れるのを治め、その波の起るとき、これを静められます。

10あなたはラハブを、殺された者のように打ち砕き、あなたの敵を力ある腕をもって散らされました。

11もろもろの天はあなたのもの、地もまたあなたのもの、世界とその中にあるものとは あなたがその基をおかれたものです。

12北と南はあなたがこれを造られました。タボルとヘルモンは、み名を喜び歌います。

13あなたは大能の腕をもたれます。あなたの手は強く、あなたの右の手は高く、

14義と公平はあなたのみくらの基、いつくしみと、まことはあなたの前に行きます。

15祭の日の喜びの声を知る民はさいわいです。主よ、彼らはみ顔の光のなかを歩み、

16ひねもす、み名によって喜び、あなたの義をほめたたえます。

17あなたは彼らの力の栄光だからです。われらの角はあなたの恵みによって 高くあげられるでしょう。

18われらの盾は主に属し、われらの王はイスラエルの聖者に属します。

19昔あなたは幻をもってあなたの聖徒に告げて 言われました、「わたしは勇士に栄冠を授け、民の中から選ばれた者を高くあげた。

20わたしはわがしもべダビデを得て、これにわが聖なる油をそそいだ。

21わが手は常に彼と共にあり、わが腕はまた彼を強くする。

22敵は彼をだますことなく、悪しき者は彼を卑しめることはない。

23わたしは彼の前にもろもろのあだを打ち滅ぼし、彼を憎む者どもを打ち倒す。

24わがまことと、わがいつくしみは彼と共にあり、わが名によって彼の角は高くあげられる。

25わたしは彼の手を海の上におき、彼の右の手を川の上におく。

26彼はわたしにむかい『あなたはわが父、わが神、わが救の岩』と呼ぶであろう。

27わたしはまた彼をわがういごとし、地の王たちのうちの最も高い者とする。

28わたしはとこしえに、わがいつくしみを彼のために保ち、わが契約は彼のために堅く立つ。

29わたしは彼の家系をとこしえに堅く定め、その位を天の日数のようにながらえさせる。

30もしその子孫がわがおきてを捨て、わがさばきに従って歩まないならば、

31もし彼らがわが定めを犯し、わが戒めを守らないならば、

32わたしはつえをもって彼らのとがを罰し、むちをもって彼らの不義を罰する。

33しかし、わたしはわがいつくしみを 彼から取り去ることなく、わがまことにそむくことはない。

34わたしはわが契約を破ることなく、わがくちびるから出た言葉を変えることはない。

35わたしはひとたびわが聖によって誓った。わたしはダビデに偽りを言わない。

36彼の家系はとこしえに続き、彼の位は太陽のように常にわたしの前にある。

37また月のようにとこしえに堅く定められ、大空の続くかぎり堅く立つ」。

38しかしあなたは、あなたの油そそがれた者を 捨ててしりぞけ、彼に対して激しく怒られました。

39あなたはそのしもべとの契約を廃棄し、彼の冠を地になげうって、けがされました。

40あなたはその城壁をことごとくこわし、そのとりでを荒れすたれさせられました。

41そこを通り過ぎる者は皆彼をかすめ、彼はその隣り人のあざけりとなりました。

42あなたは彼のあだの右の手を高くあげ、そのもろもろの敵を喜ばせられました。

43まことに、あなたは彼のつるぎの刃をかえして、彼を戦いに立たせられなかったのです。

44あなたは彼の手から王のつえを取り去り、その王座を地に投げすてられました。

45あなたは彼の若き日をちぢめ、恥をもって彼をおおわれました。

46主よ、いつまでなのですか。とこしえにお隠れになるのですか。あなたの怒りはいつまで火のように燃えるのですか。

47主よ、人のいのちの、いかに短く、すべての人の子を、いかにはかなく造られたかを、みこころにとめてください。

48だれか生きて死を見ず、その魂を陰府の力から 救いうるものがあるでしょうか。

49主よ、あなたがまことをもってダビデに誓われた 昔のいつくしみはどこにありますか。

50主よ、あなたのしもべがうけるはずかしめを みこころにとめてください。主よ、あなたのもろもろの敵はわたしをそしり、あなたの油そそがれた者の足跡をそしります。わたしはもろもろの民のそしりを わたしのふところにいだいているのです。

52主はとこしえにほむべきかな。アァメン、アァメン。

鍵となる聖句

1-2節
主よ、わたしはとこしえにあなたのいつくしみを歌い、わたしの口をもってあなたのまことを よろずよに告げ知らせます。 あなたのいつくしみはとこしえに堅く立ち、あなたのまことは天のように ゆるぐことはありません。

詩篇は、神の真実をとこしえに歌うという決意で始まります。危機の中にあっても、詩人はまず神がどのような方かを思い起こします。

14節
義と公平はあなたのみくらの基、いつくしみと、まことはあなたの前に行きます。

正義と公平は神の王座の土台であり、慈しみとまことは御前を進みます。この節は神のご性質を描いています。

20-24節
わたしはわがしもべダビデを得て、これにわが聖なる油をそそいだ。 わが手は常に彼と共にあり、わが腕はまた彼を強くする。 敵は彼をだますことなく、悪しき者は彼を卑しめることはない。 わたしは彼の前にもろもろのあだを打ち滅ぼし、彼を憎む者どもを打ち倒す。 わがまことと、わがいつくしみは彼と共にあり、わが名によって彼の角は高くあげられる。

神は、選び、油を注いだしもべダビデについて語られます。王として治める者に、支えと真実と慈しみを約束されます。

33-35節
しかし、わたしはわがいつくしみを 彼から取り去ることなく、わがまことにそむくことはない。 わたしはわが契約を破ることなく、わがくちびるから出た言葉を変えることはない。 わたしはひとたびわが聖によって誓った。わたしはダビデに偽りを言わない。

ダビデの子孫が従わず、懲らしめられることがあっても、神は契約を破らないと断言されます。神の真実は、人の真実に左右されません。

46節
主よ、いつまでなのですか。とこしえにお隠れになるのですか。あなたの怒りはいつまで火のように燃えるのですか。

詩人は思いきって、いつまでですかと問います。この節は、信仰を失うことなく、神の約束について神に問いかけてよいことを示しています。

説教が語っていること

二階の部屋:仕える前に神と出会うイヴァン・カスタヌーは21節と22節から語ります。神は、ただ祈るだけでなく、心を尽くして神を求める人に寄り添い、支えてくださると示しています。要約を読む →感謝のために立ち返り、古き道を歩むこのメッセージは1節から語ります。主の恵みをとこしえに歌うことは、一度きりの行いではなく、生き方です。戻ってきて感謝を伝えたあの病の人のようにと語ります。要約を読む →教会を愛する理由:揺るがない三つの根拠レアンドル・キフーマは34節と35節から語ります。神は、御口から出たことを変えられません。人の約束と違い、神の約束は決して揺らぐことがないと語ります。要約を読む →崩れ落ちるとき、あなたが逃げ込める神の御座14節から、正義と公平が神の王座の土台であることを語ります。神は誰も見ていないことを見ておられ、不当に扱われた人にとって、その王座は避け所だと結論づけます。要約を読む →輝くために造られて:リバイバル、心、そして良い行い(CDR25)この番組は20節から24節を引き、神は御自身と心を合わせる人を見つけると、その人に支えを加えてくださると語ります。輝こうとする前に、自分の心の状態を確かめるよう促しています。要約を読む →

詩篇89篇についてよくある質問

詩篇89篇はどんな意味ですか

詩篇89篇は、神とダビデとの契約を黙想しています。神の真実への賛美で始まり、永続する王座の約束を思い起こし、その約束が破られたように見える痛みを表します。すべての答えを与えるわけではありませんが、神が語られたことに立って、正直に祈ることを教えてくれます。

詩篇89篇はどう祈り、どう黙想すればよいですか

1節と2節から始め、神が自分に示してくださった恵みを思い起こすことを選び、声に出して語ります。次に33節から35節を、神が約束を守られるという保証として読みます。試練の中にいるなら、46節から51節の嘆きを自分の祈りとし、最後は52節の賛美で結ぶことができます。

エズラ人エタンとは誰ですか

表題はこの歌をエズラ人エタンの作としています。旧約聖書では知恵のある人として知られ、列王記上でその知恵が言及され、歌い手の名簿にも記されています。ダビデの家系が脅かされているように見えた時期の詩篇と考えられますが、本文は具体的な出来事を明らかにしていません。

なぜ詩篇89篇は38節で調子が変わるのですか

1節から37節は神の約束をたたえています。38節から、詩人は現実がその約束と食い違っているように見えると語り、王は辱められています。詩篇はこの対比を解決しないまま残します。神の真実を思い起こしながら、神に嘆いてもよいことを示すためです。クリスチャンは、そこにメシアを待ち望む思いも読み取ります。

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