はじめに
いつか必ず死ぬ日が来るとしたら、あなたは今与えられているこの人生をどう使うのが一番良いのでしょうか。時間には限りがあるからこそ、どうすれば最高の人生、つまり知恵にあふれ、赦され、満たされ、幸せで、実り豊かな人生を歩めるのでしょうか。
これは、ベナ牧師が詩篇90篇の後半部分、神の人モーセの祈りから問いかけているテーマです。人生のはかなさについて語る前半10節を味わった後、牧師はあなたを11節から17節へと招きます。そこには、罪と死があってもなお、神の民が本当に祝福された人生を歩めるようにと、モーセが主に捧げた五つの願いが記されています。
今の時代、多くのインフルエンサーやコーチが、あなたの「最高の人生」について立派なアドバイスをしてくれます。けれども、クリスチャンであるあなたにとって本当に大切な問いはただ一つです。主は聖書の中で何とおっしゃっているか、ということです。暗闇の中の灯台のように、主はご自分の子どもたちを港へと導いてくださいます。その光がなければ、あなたは自分の人生をどうすればよいのか分からないでしょう。ここに、モーセが示してくれる五つの鍵があります。
メッセージの構成
1. 知恵ある人生
- モーセは幸せを求める前に、まず知恵を求めます。「われらにおのが日を数えることを教えて、知恵の心を得させてください」(詩篇 90:12)。
- 知恵は主を恐れることから始まります(ヨブ記 28:28)。そして、罪に対する神の聖い怒りを知ることから始まります。
- その怒りは、裁判官が犯罪者を裁くように、正しいものです。神は聖であり、悪を見るにはあまりにも清いお方だからです(ハバクク書)。
- 自分の日を数えることを学ぶとは、地上での人生が短いこと、そしていつか知恵を得て悔い改めるには遅すぎる時が来るかもしれないことを心に留めることです。
2. 赦された人生
- 「主よ、帰ってきてください。いつまでこのままなのですか。……あなたのしもべらをあわれんでください」(詩篇 90:13)。これは3節と同じヘブライ語の動詞で、モーセは神に怒りから立ち返ってくださるよう願っているのです(出エジプト記 32:12参照)。
- 心を知恵に向けるとは、間違った道を歩んでしまったときに悔い改めることを知ることでもあります。
- ゼカリヤ書の約束です。あなたが神に立ち返るとき、神もあなたに立ち返り、放蕩息子を迎える父のようにあなたを迎え入れてくださいます。
- もし自分の罪を告白するなら、神は真実で正しいお方なので、あなたの罪を赦し、すべての不義からあなたを清めてくださいます(ヨハネの手紙第一 1:9)。あなたには父のもとに弁護者がいます。イエス・キリストです。
3. 満たされた人生
- 「朝ごとにあなたの恵みでわれらを満ち足らせ、われらの生涯の日々、喜び歌わせてください」(詩篇 90:14)。
- モーセは朝の祝福を提案しています。つまり、祈りの中で毎日神と会う時間を持つことです。
- あなたの心を満たすことができるのは、主の限りない愛だけです。サマリアの女のように(ヨハネの福音書 4章)、あなたも愛に飢え渇いた者です。イエスが与える水を飲む者は、二度と渇くことがありません。
- 神の恵みは尽きることがなく、朝ごとに新しくなります(哀歌 3:22-23)。その真実さが、幸せな人生を保証してくれるのです。
4. 幸せで喜びに満ちた人生
- 「あなたがわれらを苦しめられた日々に応じて、われらが災いを見た年々に応じて、われらを喜ばせてください」(詩篇 90:15)。
- 主は決して喜びを奪う方ではありません。むしろ、あなたの幸せを望んでおられます。聖霊による喜びは、苦しみの中にあってもなお可能なのです。
- 神はあなたの苦しみをも支配しておられますが(アモス書 3:6)、人を苦しめることを好んでなさるわけではありません(哀歌 3:33)。神はいつも、あなたをイエス・キリストの姿に似せるという益のために働いておられます(ローマ人への手紙 8:28-29)。
- 神がヨブに二倍の祝福を返されたように、あなたの完全な回復は永遠の中で花開きます。「今のこの軽い患難は、はかり知れないほど重い永遠の栄光を、私たちのためにもたらすからです」(コリント人への手紙第二 4:17)。
5. 実り豊かな人生
- 「あなたのみわざがあなたのしもべらに、あなたの輝きが彼らの子らに現れますように」(詩篇 90:16)。
- モーセは次の世代のことを心にかけています。子どもたちにも主の輝きを見せたいと願っているのです。
- 神の恵み(受けるに値しない好意)がなければ、あなたは何者でもなく、何もできません。あなたは恵みにより、信仰を通して救われています(エペソ人への手紙 2:8-9)。そして、あなたが受け取るすべての良いものもまた恵みです。
- つぶやきという罪に対する解毒剤は、感謝です。「すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです」(テサロニケ人への手紙第一 5:18)。
- 「われらの手のわざをお建てください。ああ、われらの手のわざをお建てください」(詩篇 90:17)。神なしにはあなたは何もできません(ヨハネの福音書 15:5)。あなたのうちに志を立てさせ、事を行わせてくださるのは神ご自身です(ピリピ人への手紙 2:13)。
心に留めておきたいこと
- 中心的な問いは「どれだけ長く生きるか」ではなく、「今与えられているこの人生をどう最善に使うか」です。
- 本当の知恵は、この世の処世術ではなく、神への敬虔な恐れから始まります。
- 告白とキリストの血によって受け取る赦しは、あなたを即座に父なる神へとつなぎ直してくれます。
- あなたの心を満たすことができるのは、朝ごとに新しくなる、決して尽きることのない主の愛だけです。
- 声に出して語る感謝こそ、つぶやきに対する解毒剤であり、キリストにある実り豊かな人生の原動力です。
個人への適用
- 今日、あなたは本当に自分の日を数えていますか。まだたくさん時間が残っていると思い込んで、先延ばしにしている大切な決断はありませんか。
- あなたを神の御前から遠ざけている、告白していない罪はありませんか。今すぐ神に立ち返ることを妨げているものは何ですか。
- 今週、主との「朝の時間」はどのようなものになるでしょうか。それをいつ、どこで、あなたのスケジュールに組み込みますか。
- どんな試練の中で、神があなたの益のために働き、あなたをキリストに似た者にしてくださっていると信じるのが難しいと感じますか。
- 今日から自分だけの感謝リストを作ってみましょう。アイデアが尽きるまでに、いくつの理由を書き出せるでしょうか。
引用聖句
- 詩篇 90篇(モーセの祈り)
- ヨブ記 28:28
- 出エジプト記 32:12
- ヨハネの手紙第一 1:9
- 哀歌 3:22-23
- ローマ人への手紙 8:28-29
- コリント人への手紙第二 4:17
- テサロニケ人への手紙第一 5:18
- コリント人への手紙第一 15:58
- ピリピ人への手紙 2:13
よくある質問
なぜモーセは幸せよりも先に知恵を求めたのですか。
神への敬虔な恐れがなければ、あなたが求めるもの(幸せ、繁栄、成功)は、すべて砂の上に建てたものになってしまうからです。モーセは、知恵こそがすべての始まりであることを知っていました。知恵はあなたに、自分の人生のはかなさ、神の聖さ、そして手遅れになる前に悔い改める必要があることを見せてくれます。本当の幸せは、その土台の上に築かれていくのです。
神の怒りと、父としての神の愛はどう両立するのですか。
神の怒りは気まぐれなものではありません。それは、裁判官が犯罪者を裁くように、悪に対する聖く正しい反応です。そして、その怒りを、イエスがあなたの代わりに十字架で負ってくださいました。ペテロはこう語っています。「あなたがたは、人をそれぞれのわざに応じて公平にさばかれる方を父と呼んでいるのですから、地上に仮住まいをしている間、恐れかしこんで生活してください」。あなたはもう裁きを恐れる必要はありませんが、だからといって神を軽んじてよいわけでもありません。
具体的に、どうすれば日々の中で感謝を育てられますか。
モーセにならって、こうしてみてください。神に感謝できることをすべてリストにしてみましょう。命、呼吸、眠り、食べ物、平和な国、キリストにある兄弟姉妹、そしてあなたが経験している試練そのもの、何よりもイエスの犠牲について。それを声に出して言ってみてください。そのリストは決して終わることがなく、あなたの心はつぶやきから喜びへと変わっていくはずです。
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