ゼカリヤ書4章:ビジョンに強められて前を見る

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はじめに

今週の日曜日、東京キリストの教会はゼカリヤ書の2週間のシリーズを始めました。メッセージのタイトルは「ビジョンによって強められる」です。説教者は、2週間ですべてを学ぶことはできないと認め、一人ひとりがゼカリヤ書を自分で読むようにすすめています。教会が翻訳を進めているフィリピンの兄弟によるゼカリヤ書の本も、あわせて読むようにとのことです。

ゼカリヤ書は読みやすい書ではありません。現在と未来が同時に語られるため、何について書かれているのかわかりにくいことがあります。直接的な言葉ではなく、象徴やイメージで語られます。けれども、イエス・キリストを何度も告げ知らせる書でもあります。

この書は二つの部分に分かれます。1章から8章は、当時の民が直面していた問題に答え、9章から14章は、もっと先の未来に目を向けます。このメッセージは前半に焦点を当て、一つの問いを掲げます。神は苦しむこの民に何を語られたのか、そして同じように困難を抱える私たちに、今日何を語っておられるのか。今日のポイントは一言で言えます。「ビジョンによって、前を見る」です。

メッセージの流れ

1. 16年間止まったままの工事

  • 紀元前538年から537年ごろ、捕囚から戻った一団がゼルバベルとともにエルサレムに帰り、自分たちの手で神殿を再建しようと決意しました。翌年には土台が据えられました。
  • ところが工事は妨げられ、16年間止まってしまいます。「16年は非常に長い期間です。」
  • このシリーズの2週間前に読んだ預言者ハガイが、再開を呼びかけました。520年に再建は動き出しましたが、まだ何も変わっていません。神殿は廃墟のままで、完成ははるか先に思えました。
  • 519年、ゼカリヤは8つのビジョンを受けます。民はそれに励まされ、成果が見えないまま続け、3、4年後に神殿は完成しました。
  • 私たちにも似た状況があります。聖書を読み始め、信じ始めたのに、人生が大きく変わったわけではない。宣教チームや小さなグループを始めたのに、広がらない。夫婦の歩みを支えようとしたのに、何も動かない。神の国が日本に広がることを願っているのに、それははるか遠くに思える。
  • そんなとき、自分のしていることは小さく、価値がないように感じられます。当時の民も、落胆と戦っていました。

2. 前を見るとは、ただ前向きになることではない

  • 説教者はある本を引用します。ゼカリヤのビジョンは、勝利よりも敗北のほうが近く感じられる落胆の時代に、ちょうどよい時に与えられました。どのビジョンも語っています。「前を見なさい。もっと良いものがあなたを待っている。だからあきらめてはいけない。」
  • 神は、働きがまだ小さく、途中であるときに、こう語られます。「わたしが働いている。わたしが成し遂げる。だから前を見なさい。」
  • 前向きな人になろうということではありません。神が未来をどう見ておられるかを知ることで、私たちも前を見る希望を受け取るのです。

3. 鏡のように組み立てられた8つのビジョン

  • 8つのビジョンは、ばらばらの物語ではありません。最初から最後へと、2つずつ呼応し合い、中心に主要なメッセージがあります。説教者は、当時の聴衆がこれを聞いてどう感じたかを想像するよう促しています。
  • ビジョン1と8:神は全地を治めておられます。馬に乗る者たちが地を巡り、神はエルサレムの状況を見て、知っておられます。四つの戦車は、神の霊があらゆる所に広がっていくことを示しています。神は一つの町ではなく、全地で働いておられます。
  • ビジョン2と7:神は敵と悪を取り除かれます。イスラエルを散らした勢力である四つの角は、神が遣わす職人たちによって打ち倒されます。エパの中の女は悪そのものを表し、遠くシヌアルの地へ運び去られます。神は外にいる敵を取り除き、私たちの内にある悪も取り除かれます。
  • ビジョン3と6:神はエルサレムを建て直し、広げ、守り、清めてくださいます。神ご自身が町を囲む城壁となり、その真ん中に住まわれ、諸国民も神の民に加わります。飛ぶ巻物は、神が偽り、盗み、罪を取り除かれることを告げています。
  • 中心のビジョン4と5:神は人を清め、その霊によって用いられます。大祭司ヨシュアは汚れた衣を着ており、神はそれを脱がせてくださいます。続いて、ゼルバベルに関わる金の燭台のビジョンが現れます。

4. 燭台:油を注ぐのは神

  • ゼカリヤ書4章2-3節と4章12節を読みます。全部が金でできた燭台、頭にある鉢、七つのともしび、そして右と左に立つ二本のオリーブの木が、二本の金の管を通して油を注いでいます。
  • ふつう、ともしびが燃えるのは、だれかが油を注ぐからです。ここでは、油を注ぎ続けてくださるのは神ご自身であり、炎は消えません。
  • 厳しい現実と貧しさに直面している人々に、神は言われます。「再建の力と働きをもたらすのは、わたしだ。だから前を見て、建て続けなさい。」

5. なぜ一つの目標に8つのビジョンなのか

  • ハガイ書で、神は単に「神殿を建て直しなさい」と言われました。ここでは同じ目標のために、8つのビジョンを与えておられます。なぜでしょうか。
  • 説教者は、民はすでに自分たちがすべきことを知っていたと考えています。個人としても弟子としても、私たちは目標を知っていることが多いのです。問題は別のところにあります。状況を前にして失望し、「私にはできない」と思い、少しずつ信仰を失い、目が目標からそれてしまったのです。
  • 問題に押しつぶされ、励ましを失うと、神がもっと先に見せようとしておられるものが見えなくなります。そのときに必要なのは、「目標ではなく、目標に向かって進むために神が毎日与えてくださる力」です。
  • 私たちには、こうしたビジョンが毎日必要です。ビジョンは、神がどなたで、何をしてくださると約束しておられるかを、はっきり示してくれるからです。
  • 説教者は証しをします。社会人の働きは、2030年に向けて「全員が弟子を育てる働き」を目標に掲げました。神は日本の社会人に福音を伝えたいと願っておられると確信していますが、疑いや落胆があることも率直に認めています。燭台のビジョンは彼を強めます。すべての源は神であり、自分の努力ではないからです。「わたしがする。一歩一歩、丁寧に進みなさい。」

6. 区別すべき三つの部分

  • だれが働くのか。ゼカリヤ書4章6節:「権力によらず、能力によらず、わが霊によるのである」と万軍の主は言われます。ゼルバベルの一団は小さく、弱い者たちでしたが、神は御霊によってこの働きを成し遂げると語られます。説教者は、日本人はすべてを一人で背負いがちかもしれないと指摘します。「自分の努力でできることから、神の力によってできることへ移りましょう。」
  • 神にできること。ゼカリヤ書4章7節:「大いなる山よ、おまえは何者か。」神は、この山がゼルバベルの前で平地になると告げておられます。山は再建を妨げる障害を表しています。神はその大きさを否定されませんが、山に語りかけられます。天から見れば、山は神よりはるかに小さいのです。神の働きを人間の目で測ってはいけません。あなたも自分の山に向かって叫んでください。「おまえは何者か。」
  • 私たちにできること。ゼカリヤ書4章8-10節:ゼルバベルの手がこの家の土台を据え、その手が完成させます。「小さなことの日」とは、再建が再開されたばかりで、まだ何も見えない時期を指します。彼らが毎日していたことは小さなものでしたが、「小さいからといって、神が働いておられないわけではありません。」
  • 私たちはつい、何か大きなことが起きたときに神が働いておられると考えます。けれども、分かち合うべき良い知らせは、神との毎日の小さな交わりや、御言葉の中での小さな発見かもしれません。「小さな始まりの中で、大いなる神が働いておられます。」小さなことに忠実でありましょう。

7. 信仰の小さな一歩を、最後まで

  • あるスモールグループのリーダーは、毎月「バイブルトーク」を開くと宣言しました。2020年のパンデミック以来、行われていなかったことです。彼はすぐに後悔しました。仕事の責任に押しつぶされ、その年は続かないまま終わりました。今年、彼はもう一度宣言し、もう一度後悔しました。けれども集まりは定期的に開かれ、先月はグループの希望で対面の集まりも持たれ、毎回、聖書に関心のある人が一人参加しています。
  • 姉妹たちは今年、自分たちから祈りのチームを始めました。勝利は祈りから始まると確信しているからです。参加者は多くありませんが、彼女たちにとって大切なのは人数ではありません。祈ること、一つのテーマで御言葉を一緒に読むこと、そして祈りの交わりを喜ぶことです。説教者は、このチームに支えられていると感じると語っています。
  • 昨年から毎月、フットサルの夕べが開かれています。人数はいつもぎりぎりですが、社会人だけでなく、既婚者、学生、若い人たちが集まります。招かれた友人は、ほかのチームとの試合を断ってまで来てくれました。この共同体は違うと感じたからです。神は、世代を超える共同体を通して働いておられます。
  • 韓国料理の食事会を企画している人は、2年前、結果に落胆してやめると決めていました。今年、もう一度お願いされ、落胆と恐れを乗り越えて、前日に食事会が開かれました。「神は、落胆と恐れを乗り越える小さな一歩を、いつも喜んでくださいます。」
  • ある人にとっては、小さなことかもしれません。けれども、私たちは神の働きを信じているので、互いに励まし合って前を見て、信仰によって自分の小さな役割を続けていきます。
  • 神殿が最後まで建て直されるように、神は8つのビジョンを与えられました。民はそれに強められ、3、4年後に神殿を完成させました。
  • この再建は、さらに先へ、イエス・キリストが成し遂げてくださる再建へとつながっていきます。それは翌週のメッセージのテーマです。
  • 「神のビジョンに強められて、ともに前進し続けましょう。」

覚えておきたいポイント

  • 多くの場合、私たちは目標を知っています。足りないのは、そこへ進むために神が毎日与えてくださる力です。
  • 前を見るとは、ポジティブ思考ではありません。治め、悪を取り除き、建て直し、清めてくださる神が見ておられるとおりに、未来を見ることです。
  • 燭台のように、油を注いでくださるのは神です。働きは力ではなく、神の霊によって成し遂げられます。
  • あなたの山は大きくても、神の前では小さいのです。神の働きを人間の目で測らないでください。
  • 小さな始まりの中で、神は働いておられます。あなたの役割は、小さな一歩に忠実であることです。

自分への問いかけ

  • 今のあなたにとって、あまりに小さく、効果がないように思えて、前を見ることをやめてしまったプロジェクトや戦いは何ですか。
  • 神があなたに任せてくださったことを、自分の努力ですべて背負っていませんか。それとも、御霊の力に頼っていますか。
  • あなたの前にある「大いなる山」は何ですか。ゼカリヤ書4章7節のように、その山に「おまえは何者か」と言うとしたら、どうなるでしょうか。
  • ゼカリヤ書1章から8章の8つのビジョンのうち、今週あなたに最も力を与えてくれるのはどれですか。
  • 落胆や恐れのために脇に置いてきた小さな一歩のうち、今から再開できるのは何ですか。

引用された聖書箇所

よくある質問

なぜ神はゼカリヤに8つのビジョンを与えられたのですか。

民は神殿を再建しなければならないことをすでに知っていました。けれども、廃墟と16年間の中断を前にして、落胆してしまいました。説教者によれば、足りなかったのは目標ではなく、そこへ向かうために神が毎日与えてくださる力でした。

「権力によらず、能力によらず、わが霊による」とはどういう意味ですか。

ゼカリヤ書4章6節で、神は小さく力のない一団を率いるゼルバベルに、この働きは御霊によって成し遂げられると告げておられます。燭台のビジョンでは、炎を燃やし続ける油を注いでくださるのは、神ご自身です。説教者は、「自分の努力でできること」から「神の力によってできること」へ移るよう促しています。

ゼカリヤ書4章10節の「小さなことの日」とは何を意味しますか。

再建が再開されたばかりで、まだ何も目に見えない時期のことです。説教者は、小さいことは神が働いておられないという意味ではないと強調しています。大いなる神は小さな始まりの中で働いておられ、だからこそ私たちは小さなことに忠実でいられるのです。

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