聖書 — 口語訳 (1955)
サムエル記上 3
概要
サムエル記上3章は、シロで祭司エリのそばに仕える少年サムエルを、神が呼ばれる様子を伝えています。主の言葉がまれな時代に、サムエルは神の声をエリの声だと三度取り違えます。エリは気づき、どう答えればよいかを教えます。神はやがてエリの家へのさばきを告げ、サムエルは恐れながらも、それを忠実に伝えます。章は、サムエルがイスラエルの全体から預言者として認められるところで終わります。
この章の4つの区分
1わらべサムエルは、エリの前で、主に仕えていた。そのころ、主の言葉はまれで、黙示も常ではなかった。
2さてエリは、しだいに目がかすんで、見ることができなくなり、そのとき自分のへやで寝ていた。
3神のともしびはまだ消えず、サムエルが神の箱のある主の神殿に寝ていた時、
4主は「サムエルよ、サムエルよ」と呼ばれた。彼は「はい、ここにおります」と言って、
5エリの所へ走っていって言った、「あなたがお呼びになりました。わたしは、ここにおります」。しかしエリは言った、「わたしは呼ばない。帰って寝なさい」。彼は行って寝た。
6主はまたかさねて「サムエルよ、サムエルよ」と呼ばれた。サムエルは起きてエリのもとへ行って言った、「あなたがお呼びになりました。わたしは、ここにおります」。エリは言った、「子よ、わたしは呼ばない。もう一度寝なさい」。
7サムエルはまだ主を知らず、主の言葉がまだ彼に現されなかった。
8主はまた三度目にサムエルを呼ばれたので、サムエルは起きてエリのもとへ行って言った、「あなたがお呼びになりました。わたしは、ここにおります」。その時、エリは主がわらべを呼ばれたのであることを悟った。
9そしてエリはサムエルに言った、「行って寝なさい。もしあなたを呼ばれたら、『しもべは聞きます。主よ、お話しください』と言いなさい」。サムエルは行って自分の所で寝た。
10主はきて立ち、前のように、「サムエルよ、サムエルよ」と呼ばれたので、サムエルは言った、「しもべは聞きます。お話しください」。
11その時、主はサムエルに言われた、「見よ、わたしはイスラエルのうちに一つの事をする。それを聞く者はみな、耳が二つとも鳴るであろう。
12その日には、わたしが、かつてエリの家について話したことを、はじめから終りまでことごとく、エリに行うであろう。
13わたしはエリに、彼が知っている悪事のゆえに、その家を永久に罰することを告げる。その子らが神をけがしているのに、彼がそれをとめなかったからである。
14それゆえ、わたしはエリの家に誓う。エリの家の悪は、犠牲や供え物をもってしても、永久にあがなわれないであろう」。
15サムエルは朝まで寝て、主の宮の戸をあけたが、サムエルはその幻のことをエリに語るのを恐れた。
16しかしエリはサムエルを呼んで言った、「わが子サムエルよ」。サムエルは言った、「はい、ここにおります」。
17エリは言った、「何事をお告げになったのか。隠さず話してください。もしお告げになったことを一つでも隠して、わたしに言わないならば、どうぞ神があなたを罰し、さらに重く罰せられるように」。
18そこでサムエルは、その事をことごとく話して、何も彼に隠さなかった。エリは言った、「それは主である。どうぞ主が、良いと思うことを行われるように」。
19サムエルは育っていった。主が彼と共におられて、その言葉を一つも地に落ちないようにされたので、
20ダンからベエルシバまで、イスラエルのすべての人は、サムエルが主の預言者と定められたことを知った。
21主はふたたびシロで現れられた。すなわち主はシロで、主の言葉によって、サムエルに自らを現された。こうしてサムエルの言葉は、あまねくイスラエルの人々に及んだ。
鍵となる聖句
わらべサムエルは、エリの前で、主に仕えていた。そのころ、主の言葉はまれで、黙示も常ではなかった。
この章は一つの事実から始まります。「そのころ、主の言葉はまれで、黙示も常ではなかった」。神は、この沈黙の時代に、ひとりの少年に語ることを選ばれました。
サムエルはまだ主を知らず、主の言葉がまだ彼に現されなかった。
サムエルは宮で仕えていましたが、まだ主を個人的に知っていませんでした。周りの人々や奉仕を通して神の近くにいても、まだ自分で神の声を聞いたことがない、ということがありえます。
そしてエリはサムエルに言った、「行って寝なさい。もしあなたを呼ばれたら、『しもべは聞きます。主よ、お話しください』と言いなさい」。サムエルは行って自分の所で寝た。 主はきて立ち、前のように、「サムエルよ、サムエルよ」と呼ばれたので、サムエルは言った、「しもべは聞きます。お話しください」。
エリはサムエルに、ふさわしい態度を教えます。心を開いて待ち、聞くしもべとして答えることです。出会いは、何かを願う前に、まず聞くことから始まります。
サムエルは育っていった。主が彼と共におられて、その言葉を一つも地に落ちないようにされたので、
主はサムエルとともにおられ、「その言葉を一つも地に落ちないようにされた」のです。それは、彼の言葉が確かめられ、その働きが神から出たものとして認められたということです。
この章に登場する人物
このテーマで祈る
説教が語っていること
サムエル記上3章についてよくある質問
サムエル記上3章のサムエルの召しは何を意味していますか。
神は夜の間に、サムエルの名を三度呼ばれます。サムエルはエリだと思い込みます。この物語は、神がご自分から語りかけてくださること、そして神の声を聞き分けるために助けが必要なことがあるのを示しています。気づいたのはエリで、サムエルにどう答えればよいかを教えました。この章は、心を開いて聞く姿勢の大切さを強調しています。
なぜサムエルは神の声を聞き分けられなかったのですか。
7節は、サムエルがまだ主を知らず、主の言葉がまだ彼に現されなかったからだと説明しています。彼は若く、そのころ神の言葉はまれでした。多くの信者がこれに共感するでしょう。神の声を聞き分けることは、聞くこと、祈ること、そして経験を積んだ人の助言の中で身についていくものです。
神はサムエルにエリについてどんなメッセージを与えられましたか。
神は、エリが戒めなかった息子たちの罪のゆえに、エリの家について語ったことを成し遂げると告げられます。少年にとっては重いメッセージです。サムエルはためらいますが、やがてすべてをエリに伝え、エリは主にゆだねてそれを受け入れます。
サムエル記上 3を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。