聖書 — 口語訳 (1955)

ダニエル書 3

概要

ダニエル書3章は、ネブカデネザル王が金の像を建て、音楽が鳴ったら皆がそれを拝むように命じ、従わない者は炉に投げ込むと定めた出来事を語ります。シャデラク、メシャク、アベデネゴは、礼をわきまえつつも、きっぱりと拒みます。火の中に投げ込まれた三人は、第四の者に加わられ、無傷で出てきます。王は彼らの神をほめたたえます。この章は、忠実であることの代価、試練のただ中にある神の臨在を示し、妥協とは何かを問いかけます。

この章の4つの区分

  1. 1-7節金の像と、拝めという命令
  2. 8-18節訴えと答え:神は救い出せる、そうでなくても拝まない
  3. 19-25節七倍に熱せられた炉と、第四の人
  4. 26-30節救い出しと、王の賛美

1ネブカデネザル王は一つの金の像を造った。その高さは六十キュビト、その幅は六キュビトで、彼はこれをバビロン州のドラの平野に立てた。

2そしてネブカデネザル王は、総督、長官、知事、参議、庫官、法官、高僧および諸州の官吏たちを召し集め、ネブカデネザル王の立てたこの像の落成式に臨ませようとした。

3そこで、総督、長官、知事、参議、庫官、法官、高僧および諸州の官吏たちは、ネブカデネザル王の立てた像の落成式に臨み、そのネブカデネザルの立てた像の前に立った。

4時に伝令者は大声に呼ばわって言った、「諸民、諸族、諸国語の者よ、あなたがたにこう命じられる。

5角笛、横笛、琴、三角琴、立琴、風笛などの、もろもろの楽器の音を聞く時は、ひれ伏してネブカデネザル王の立てた金の像を拝まなければならない。

6だれでもひれ伏して拝まない者は、ただちに火の燃える炉の中に投げ込まれる」と。

7そこで民らはみな、角笛、横笛、琴、三角琴、立琴、風笛などの、もろもろの楽器の音を聞くや、諸民、諸族、諸国語の者たちはみな、ひれ伏して、ネブカデネザル王の立てた金の像を拝んだ。

8その時、あるカルデヤびとらが進みきて、ユダヤ人をあしざまに訴えた。

9すなわち彼らはネブカデネザル王に言った、「王よ、とこしえに生きながらえられますように。

10王よ、あなたは命令を出して仰せられました。すべて、角笛、横笛、琴、三角琴、立琴、風笛などの、もろもろの楽器の音を聞く者は皆、ひれ伏して金の像を拝まなければならない。

11また、だれでもひれ伏して拝まない者はみな、火の燃える炉の中に投げ込まれると。

12ここにあなたが任命して、バビロン州の事務をつかさどらせられているユダヤ人シャデラク、メシャクおよびアベデネゴがおります。王よ、この人々はあなたを尊ばず、あなたの神々にも仕えず、あなたの立てられた金の像をも拝もうとしません」。

13そこでネブカデネザルは怒りかつ憤って、シャデラク、メシャクおよびアベデネゴを連れてこいと命じたので、この人々を王の前に連れてきた。

14ネブカデネザルは彼らに言った、「シャデラク、メシャク、アベデネゴよ、あなたがたがわが神々に仕えず、またわたしの立てた金の像を拝まないとは、ほんとうなのか。

15あなたがたがもし、角笛、横笛、琴、三角琴、立琴、風笛などの、もろもろの楽器の音を聞くときにひれ伏して、わたしが立てた像を、ただちに拝むならば、それでよろしい。しかし、拝むことをしないならば、ただちに火の燃える炉の中に投げ込まれる。いったい、どの神が、わたしの手からあなたがたを救うことができようか」。

16シャデラク、メシャクおよびアベデネゴは王に答えて言った、「ネブカデネザルよ、この事について、お答えする必要はありません。

17もしそんなことになれば、わたしたちの仕えている神は、その火の燃える炉から、わたしたちを救い出すことができます。また王よ、あなたの手から、わたしたちを救い出されます。

18たといそうでなくても、王よ、ご承知ください。わたしたちはあなたの神々に仕えず、またあなたの立てた金の像を拝みません」。

19そこでネブカデネザルは怒りに満ち、シャデラク、メシャクおよびアベデネゴにむかって、顔色を変え、炉を平常よりも七倍熱くせよと命じた。

20またその軍勢の中の力の強い人々を呼んで、シャデラク、メシャクおよびアベデネゴを縛って、彼らを火の燃える炉の中に投げ込めと命じた。

21そこでこの人々は、外套、下着、帽子、その他の衣服のまま縛られて、火の燃える炉の中に投げ込まれた。

22王の命令はきびしく、かつ炉は、はなはだしく熱していたので、シャデラク、メシャクおよびアベデネゴを引きつれていった人々は、その火炎に焼き殺された。

23シャデラク、メシャク、アベデネゴの三人は縛られたままで、火の燃える炉の中に落ち込んだ。

24その時、ネブカデネザル王は驚いて急ぎ立ちあがり、大臣たちに言った、「われわれはあの三人を縛って、火の中に投げ入れたではないか」。彼らは王に答えて言った、「王よ、そのとおりです」。

25王は答えて言った、「しかし、わたしの見るのに四人の者がなわめなしに、火の中を歩いているが、なんの害をも受けていない。その第四の者の様子は神の子のようだ」。

26そこでネブカデネザルは、その火の燃える炉の入口に近寄って、「いと高き神のしもべシャデラク、メシャク、アベデネゴよ、出てきなさい」と言ったので、シャデラク、メシャク、アベデネゴはその火の中から出てきた。

27総督、長官、知事および王の大臣たちも集まってきて、この人々を見たが、火は彼らの身にはなんの力もなく、その頭の毛は焼けず、その外套はそこなわれず、火のにおいもこれに付かなかった。

28ネブカデネザルは言った、「シャデラク、メシャク、アベデネゴの神はほむべきかな。神はその使者をつかわして、自分に寄り頼むしもべらを救った。また彼らは自分の神以外の神に仕え、拝むよりも、むしろ王の命令を無視し、自分の身をも捨てようとしたのだ。

29それでわたしはいま命令を下す。諸民、諸族、諸国語の者のうちだれでも、シャデラク、メシャク、アベデネゴの神をののしる者があるならば、その身は切り裂かれ、その家は滅ぼされなければならない。このように救を施すことのできる神は、ほかにないからだ」。

30こうして、王はシャデラク、メシャクおよびアベデネゴの位を進めて、バビロン州におらせた。

鍵となる聖句

17-18節
もしそんなことになれば、わたしたちの仕えている神は、その火の燃える炉から、わたしたちを救い出すことができます。また王よ、あなたの手から、わたしたちを救い出されます。 たといそうでなくても、王よ、ご承知ください。わたしたちはあなたの神々に仕えず、またあなたの立てた金の像を拝みません」。

三人の若者は、神は自分たちを救い出すことができると宣言し、さらに「たといそうでなくても」忠実であり続けると付け加えます。彼らの信仰は、結果に左右されません。

25節
王は答えて言った、「しかし、わたしの見るのに四人の者がなわめなしに、火の中を歩いているが、なんの害をも受けていない。その第四の者の様子は神の子のようだ」。

王は、四人の者が縄目なしに火の中を歩いているのを見ます。聖書は第四の者が誰かを語りませんが、多くのキリスト者は、そこに神の子の現れを見ます。

27節
総督、長官、知事および王の大臣たちも集まってきて、この人々を見たが、火は彼らの身にはなんの力もなく、その頭の毛は焼けず、その外套はそこなわれず、火のにおいもこれに付かなかった。

火は彼らの身にはなんの力もなく、火のにおいも付いていませんでした。居合わせた人々は、神の守りを目の当たりにします。

28節
ネブカデネザルは言った、「シャデラク、メシャク、アベデネゴの神はほむべきかな。神はその使者をつかわして、自分に寄り頼むしもべらを救った。また彼らは自分の神以外の神に仕え、拝むよりも、むしろ王の命令を無視し、自分の身をも捨てようとしたのだ。

ネブカデネザルは三人の神をほめたたえ、彼らが他の神を拝むよりも、自分の身をも捨てようとしたことを認めます。

この章に登場する人物

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説教が語っていること

妥協なき信仰、立ち続けるための3つの鍵(ダニエル書3章)この説教は、ダニエル書3章から、堅く立つための三つの鍵を引き出します。共同体、御言葉に根ざした確信、そして神はできる、神はなさる、たといそうでなくても私は主に仕える、と言う信頼です。要約を読む →受け入れがたいことを受け入れる:神が何も説明してくださらないときサミュエル・マブーは、三人の若者の祈りを取り上げます。神にはできると信じて救い出しを願い、しかし、そうでなくても同じように主に仕えると付け加えるのです。要約を読む →燃える柴のモーセ:神があなたの名を呼ばれる炉の中の第四の人を、燃える柴の神、すなわち民とともにおられる神に結びつけ、キリスト教の伝統がそこにキリストの現れを見てきたことを思い起こさせます。要約を読む →バビロンの霊:終わりの時代の6つの誘惑を見分けようこの説教は、ダニエルの三人の仲間を、屈するよりも炉を受け入れた忠実な残りの者として語り、神がそこで彼らと会われたことを思い起こします。要約を読む →神が求める男性像:支配者ではなく仕える指導者、家族の拠り所として油注がれた人の勇気について語る中で、シャデラク、メシャク、アベデネゴが像を拝むことを拒んだことを引き、どんな法律のもとでも御言葉に立つことを説きます。要約を読む →

ダニエル書3章についてよくある質問

ダニエル書3章17節と18節は何を意味しますか。

三人の若者は王に、自分たちの神は炉から救い出すことができ、その御手で救い出されると告げます。そして、たといそうでなくても像は拝まないと付け加えます。彼らの忠実は奇跡に左右されません。神が神であるから仕えるのであって、救い出されるかどうかは関係ないのです。

炉の中の第四の人とは誰ですか。

王は、第四の者は神の子のようだと言い、のちに神がつかわした使者について語ります。多くのキリスト者は、これを受肉前のキリストの現れだと見ます。単に御使いだと見る人もいます。どちらの場合も、聖書は試練のただ中にある神の臨在を強調しています。

なぜシャデラク、メシャク、アベデネゴは像を拝むことを拒むのですか。

彼らは自分たちの神にだけ仕えており、金の像の前にひれ伏すことは偶像礼拝になるからです。王は炉で脅しますが、彼らは礼をわきまえつつ、揺らぐことなく答えます。彼らの拒否は、神への忠実の行いであり、その代償として安全を失いました。

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