聖書 — 口語訳 (1955)
ヨナ書 2
概要
ヨナ書2章は、神の命令から逃げた預言者の祈りを記しています。海に投げ込まれ、大きな魚にのみ込まれたヨナは、自分の力の限界に立たされます。淵の底から主に叫び、主を思い出し、自分の声が聞かれたことを知ります。この章は感謝の詩です。ヨナは自分が経験したことを語り、救いはただ神からのものであると告白し、やがて主の命令によって陸に戻されます。のちにイエスは、これを御自身の復活のしるしとして示されました。
この章の4つの区分
1ヨナは魚の腹の中からその神、主に祈って、
2言った、「わたしは悩みのうちから主に呼ばわると、主はわたしに答えられた。わたしが陰府の腹の中から叫ぶと、あなたはわたしの声を聞かれた。
3あなたはわたしを淵の中、海のまん中に投げ入れられた。大水はわたしをめぐり、あなたの波と大波は皆、わたしの上を越えて行った。
4わたしは言った、『わたしはあなたの前から追われてしまった、どうして再びあなたの聖なる宮を望みえようか』。
5水がわたしをめぐって魂にまでおよび、淵はわたしを取り囲み、海草は山の根元でわたしの頭にまといついた。
6わたしは地に下り、地の貫の木はいつもわたしの上にあった。しかしわが神、主よ、あなたはわが命を穴から救いあげられた。
7わが魂がわたしのうちに弱っているとき、わたしは主をおぼえ、わたしの祈はあなたに至り、あなたの聖なる宮に達した。
8むなしい偶像に心を寄せる者は、そのまことの忠節を捨てる。
9しかしわたしは感謝の声をもって、あなたに犠牲をささげ、わたしの誓いをはたす。救は主にある」。
10主は魚にお命じになったので、魚はヨナを陸に吐き出した。
鍵となる聖句
言った、「わたしは悩みのうちから主に呼ばわると、主はわたしに答えられた。わたしが陰府の腹の中から叫ぶと、あなたはわたしの声を聞かれた。
ヨナは自分を弁護することから始めません。ただ苦しみを神に訴え、聞かれたことを認めます。自分は滅びたと思った場所からでも、その声は届きました。
わが魂がわたしのうちに弱っているとき、わたしは主をおぼえ、わたしの祈はあなたに至り、あなたの聖なる宮に達した。
ここが章の転換点です。魂が弱り果てたとき、主を思い出すことが人を立ち上がらせます。祈りはヨナのいる場所をはるかに越えて、神のもとに届きます。
しかしわたしは感謝の声をもって、あなたに犠牲をささげ、わたしの誓いをはたす。救は主にある」。
ヨナは感謝と決意で祈りを結びます。最後の言葉「救は主にある」は書全体のメッセージを要約しています。救いは自分で勝ち取るものではなく、主から来るものです。
主は魚にお命じになったので、魚はヨナを陸に吐き出した。
神が魚に命じられると、ヨナは陸に戻されます。嵐を送られた同じ神が、救いをも導かれます。こうしてヨナは、自分の使命へと再び歩み出すことができます。
この章に登場する人物
このテーマで祈る
説教が語っていること
ヨナ書2章についてよくある質問
ヨナ書2章のメッセージは何ですか。
ヨナ書2章は、最悪の場所からでも神に祈れることを示しています。逃げていた預言者は海の底に置かれ、そこで主を思い出し、聞かれます。章は書の中心的な確信で終わります。救いはただ神から来るもので、神がヨナにいのちを返されるのです。
なぜヨナは魚の腹の中で祈るのですか。
もう頼れるものが何もなかったからです。1節で、ヨナは魚の腹の中から神である主に祈り、続いて淵、大水、神の前から追われたという思いなど、自分が経験したことを語ります。この祈りは、願いごとよりも、出来事の報告と感謝でできています。
ヨナのしるしとは何を意味しますか。
ヨナ書2章は、イエスが三日三晩について語られるときに指し示すしるしとして知られています。ヨナが淵から生きて出てきたように、イエスは墓から生きて出てこられました。このつながりはイエスご自身の教えによるもので、この章に預言者の物語を超えた意味を与えています。
ヨナ書 2を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。