聖書 — 口語訳 (1955)
創世記 28
概要
創世記28章は、ヤコブの旅立ちを語ります。イサクはヤコブを祝福し、妻を迎えるためにラバンのもとへ送り出します。その間、エサウはイシマエルの娘をめとります。道中、ルズで迎えた夜に、ヤコブは地と天をつなぐはしごの夢を見ます。神はアブラハムとイサクに与えた約束を新たにされます。土地と子孫と、変わらない神の臨在です。ヤコブはその場所をベテルと名づけ、石を立てて誓いを立てます。この章は、逃亡者に会いに来てくださる神を示しています。
この章の4つの区分
1イサクはヤコブを呼んで、これを祝福し、命じて言った、「あなたはカナンの娘を妻にめとってはならない。
2立ってパダンアラムへ行き、あなたの母の父ベトエルの家に行って、そこであなたの母の兄ラバンの娘を妻にめとりなさい。
3全能の神が、あなたを祝福し、多くの子を得させ、かつふえさせて、多くの国民とし、
4またアブラハムの祝福をあなたと子孫とに与えて、神がアブラハムに授けられたあなたの寄留の地を継がせてくださるように」。
5こうしてイサクはヤコブを送り出した。ヤコブはパダンアラムに向かい、アラムびとベトエルの子で、ヤコブとエサウとの母リベカの兄ラバンのもとへ行った。
6さてエサウは、イサクがヤコブを祝福して、パダンアラムにつかわし、そこから妻をめとらせようとしたこと、彼を祝福し、命じて「あなたはカナンの娘を妻にめとってはならない」と言ったこと、
7そしてヤコブが父母の言葉に従って、パダンアラムへ行ったことを知ったとき、
8彼はカナンの娘が父イサクの心にかなわないのを見た。
9そこでエサウはイシマエルの所に行き、すでにある妻たちのほかにアブラハムの子イシマエルの娘で、ネバヨテの妹マハラテを妻にめとった。
10さてヤコブはベエルシバを立って、ハランへ向かったが、
11一つの所に着いた時、日が暮れたので、そこに一夜を過ごし、その所の石を取ってまくらとし、そこに伏して寝た。
12時に彼は夢をみた。一つのはしごが地の上に立っていて、その頂は天に達し、神の使たちがそれを上り下りしているのを見た。
13そして主は彼のそばに立って言われた、「わたしはあなたの父アブラハムの神、イサクの神、主である。あなたが伏している地を、あなたと子孫とに与えよう。
14あなたの子孫は地のちりのように多くなって、西、東、北、南にひろがり、地の諸族はあなたと子孫とによって祝福をうけるであろう。
15わたしはあなたと共にいて、あなたがどこへ行くにもあなたを守り、あなたをこの地に連れ帰るであろう。わたしは決してあなたを捨てず、あなたに語った事を行うであろう」。
16ヤコブは眠りからさめて言った、「まことに主がこの所におられるのに、わたしは知らなかった」。
17そして彼は恐れて言った、「これはなんという恐るべき所だろう。これは神の家である。これは天の門だ」。
18ヤコブは朝はやく起きて、まくらとしていた石を取り、それを立てて柱とし、その頂に油を注いで、
19その所の名をベテルと名づけた。その町の名は初めはルズといった。
20ヤコブは誓いを立てて言った、「神がわたしと共にいまし、わたしの行くこの道でわたしを守り、食べるパンと着る着物を賜い、
21安らかに父の家に帰らせてくださるなら、主をわたしの神といたしましょう。
22またわたしが柱に立てたこの石を神の家といたしましょう。そしてあなたがくださるすべての物の十分の一を、わたしは必ずあなたにささげます」。
鍵となる聖句
時に彼は夢をみた。一つのはしごが地の上に立っていて、その頂は天に達し、神の使たちがそれを上り下りしているのを見た。
地の上に立ち、その頂が天に達するはしごを、神の使たちが上り下りしています。この光景は、ヤコブが何も功績を積まないのに、神が天と地をつなぐ道を備えてくださることを語っています。
そして主は彼のそばに立って言われた、「わたしはあなたの父アブラハムの神、イサクの神、主である。あなたが伏している地を、あなたと子孫とに与えよう。 あなたの子孫は地のちりのように多くなって、西、東、北、南にひろがり、地の諸族はあなたと子孫とによって祝福をうけるであろう。
神はご自身を、アブラハムの神、イサクの神として示し、約束を新たにされます。土地、多くの子孫、そして地のすべての氏族への祝福です。
わたしはあなたと共にいて、あなたがどこへ行くにもあなたを守り、あなたをこの地に連れ帰るであろう。わたしは決してあなたを捨てず、あなたに語った事を行うであろう」。
「わたしはあなたと共にいて、あなたがどこへ行くにもあなたを守り」。これが章の中心です。逃げている一人の人に対する、条件のない神の真実です。
ヤコブは眠りからさめて言った、「まことに主がこの所におられるのに、わたしは知らなかった」。 そして彼は恐れて言った、「これはなんという恐るべき所だろう。これは神の家である。これは天の門だ」。
ヤコブは目をさまして、知らないうちに主がそこにおられたことに気づきます。その場所は、神の家、天の門と呼ばれます。
ヤコブは誓いを立てて言った、「神がわたしと共にいまし、わたしの行くこの道でわたしを守り、食べるパンと着る着物を賜い、 安らかに父の家に帰らせてくださるなら、主をわたしの神といたしましょう。 またわたしが柱に立てたこの石を神の家といたしましょう。そしてあなたがくださるすべての物の十分の一を、わたしは必ずあなたにささげます」。
ヤコブは、神が共にいてくださるなら、主を自分の神とし、十分の一をささげると誓います。この誓いは本文に記されたとおりで、伝統によってさまざまに読まれます。
この章に登場する人物
説教が語っていること
創世記28章についてよくある質問
ヤコブのはしごは何を意味しますか?
地と天のあいだに立てられ、神の使たちが上り下りするはしごは、天と地をつなぐ主導権が神にあることを語ります。ヤコブはそれを築いたのではなく、夢の中で受け取ったのです。ヨハネ1章51節で、イエスはこの光景をご自身に当てはめます。そのため多くのキリスト者は、イエスを神と人との真のつながりとして見ています。
神はベテルでヤコブにどんな約束をされましたか?
神は、アブラハムとイサクに与えた約束を新たにされます。ヤコブが伏している地、ちりのように多い子孫、そして地のすべての氏族への祝福です。さらに個人的な約束も加えられます。どこへ行くにも共にいて、守り、この地に連れ帰るというものです。
ベテルとはどういう意味ですか?
ベテルは「神の家」を意味します。ヤコブは、神がそこにおられたことを知らずにいたと悟り、それまでルズと呼ばれていた場所にこの名をつけました。そして、枕にして寝ていた石を記念碑として立て、油を注いでから、誓いを立てます。
創世記 28を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。