聖書 — 口語訳 (1955)
テモテへの第二の手紙 2
概要
テモテへの第二の手紙2章で、パウロはテモテに、務めを守り抜くよう励まします。キリスト・イエスにある恵みによって強くなること、受けたものを忠実な人々にゆだねること、そして兵卒、競技者、農夫のように耐え忍ぶことを勧めます。よみがえられたイエスを思い起こさせ、神の真実についての確実な言葉を引き、言葉の争いと偽りの教えに注意するよう警告します。最後に、尊い器の比喩と、柔和な主の僕の姿で結びます。
この章の5つの区分
1そこで、わたしの子よ。あなたはキリスト・イエスにある恵みによって、強くなりなさい。
2そして、あなたが多くの証人の前でわたしから聞いたことを、さらにほかの者たちにも教えることのできるような忠実な人々に、ゆだねなさい。
3キリスト・イエスの良い兵卒として、わたしと苦しみを共にしてほしい。
4兵役に服している者は、日常生活の事に煩わされてはいない。ただ、兵を募った司令官を喜ばせようと努める。
5また、競技をするにしても、規定に従って競技をしなければ、栄冠は得られない。
6労苦をする農夫が、だれよりも先に、生産物の分配にあずかるべきである。
7わたしの言うことを、よく考えてみなさい。主は、それを十分に理解する力をあなたに賜わるであろう。
8ダビデの子孫として生れ、死人のうちからよみがえったイエス・キリストを、いつも思っていなさい。これがわたしの福音である。
9この福音のために、わたしは悪者のように苦しめられ、ついに鎖につながれるに至った。しかし、神の言はつながれてはいない。
10それだから、わたしは選ばれた人たちのために、いっさいのことを耐え忍ぶのである。それは、彼らもキリスト・イエスによる救を受け、また、それと共に永遠の栄光を受けるためである。
11次の言葉は確実である。「もしわたしたちが、彼と共に死んだなら、また彼と共に生きるであろう。
12もし耐え忍ぶなら、彼と共に支配者となるであろう。もし彼を否むなら、彼もわたしたちを否むであろう。
13たとい、わたしたちは不真実であっても、彼は常に真実である。彼は自分を偽ることが、できないのである」。
14あなたは、これらのことを彼らに思い出させて、なんの益もなく、聞いている人々を破滅におとしいれるだけである言葉の争いをしないように、神のみまえでおごそかに命じなさい。
15あなたは真理の言葉を正しく教え、恥じるところのない錬達した働き人になって、神に自分をささげるように努めはげみなさい。
16俗悪なむだ話を避けなさい。それによって人々は、ますます不信心に落ちていき、
17彼らの言葉は、がんのように腐れひろがるであろう。その中にはヒメナオとピレトとがいる。
18彼らは真理からはずれ、復活はすでに済んでしまったと言い、そして、ある人々の信仰をくつがえしている。
19しかし、神のゆるがない土台はすえられていて、それに次の句が証印として、しるされている。「主は自分の者たちを知る」。また「主の名を呼ぶ者は、すべて不義から離れよ」。
20大きな家には、金や銀の器ばかりではなく、木や土の器もあり、そして、あるものは尊いことに用いられ、あるものは卑しいことに用いられる。
21もし人が卑しいものを取り去って自分をきよめるなら、彼は尊いきよめられた器となって、主人に役立つものとなり、すべての良いわざに間に合うようになる。
22そこで、あなたは若い時の情欲を避けなさい。そして、きよい心をもって主を呼び求める人々と共に、義と信仰と愛と平和とを追い求めなさい。
23愚かで無知な論議をやめなさい。それは、あなたが知っているとおり、ただ争いに終るだけである。
24主の僕たる者は争ってはならない。だれに対しても親切であって、よく教え、よく忍び、
25反対する者を柔和な心で教え導くべきである。おそらく神は、彼らに悔改めの心を与えて、真理を知らせ、
26一度は悪魔に捕えられてその欲するままになっていても、目ざめて彼のわなからのがれさせて下さるであろう。
鍵となる聖句
そして、あなたが多くの証人の前でわたしから聞いたことを、さらにほかの者たちにも教えることのできるような忠実な人々に、ゆだねなさい。
パウロは受け渡しの連なりを描きます。パウロからテモテへ、次に忠実な人々へ、さらにほかの人々へ。キリスト教の教えは、世代から世代へと伝えられていきます。
たとい、わたしたちは不真実であっても、彼は常に真実である。彼は自分を偽ることが、できないのである」。
たとい、わたしたちは不真実であっても、神は常に真実であり、ご自身を偽ることができません。この節は信者の責任を軽んじてはいませんが、信頼の土台を神の性質に置いています。
あなたは真理の言葉を正しく教え、恥じるところのない錬達した働き人になって、神に自分をささげるように努めはげみなさい。
パウロはテモテに、恥じるところのない働き人として神に自分をささげるよう勧めます。みことばを教えるには、注意深さと正しさが求められます。
大きな家には、金や銀の器ばかりではなく、木や土の器もあり、そして、あるものは尊いことに用いられ、あるものは卑しいことに用いられる。 もし人が卑しいものを取り去って自分をきよめるなら、彼は尊いきよめられた器となって、主人に役立つものとなり、すべての良いわざに間に合うようになる。
尊い器の比喩は、主人の役に立つために自分をきよく保つよう招きます。強調されているのは、すべての良いわざに間に合うという備えです。
この章に登場する人物
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説教が語っていること
テモテへの第二の手紙2章についてよくある質問
テモテへの第二の手紙2章の尊い器とは何ですか
パウロは教会を、金や銀の器と、木や土の器のある大きな家にたとえます。尊い器とは、自分をきよく保ち、主人のために用いられる備えができていて、すべての良いわざに間に合う器のことです。この比喩が語るのは、きよさと備えであり、信者同士の社会的な序列ではありません。
テモテへの第二の手紙2章15節はどういう意味ですか
パウロはテモテに、真理の言葉を正しく教え、恥じるところのない錬達した働き人として、神に自分をささげるよう努めはげめと勧めます。それには、みことばを真剣に学び、ゆがめることなく、むだな争いに用いることなく、忠実に伝えることが求められます。
「たとい、わたしたちは不真実であっても、彼は常に真実である」とはどういう意味ですか
13節は、人が弱くなるときでも神は真実であり続け、ご自身を偽ることができないと語ります。これは神の確かさについての安心を与えます。好き勝手に生きてよいという許しとして読むべきではありません。12節も、耐え忍ぶことを語っています。
なぜパウロはテモテを兵卒、競技者、農夫にたとえるのですか
3節から6節のこの三つの比喩は、忍耐と規律を語っています。兵卒は任務に集中し、競技者は規定に従い、農夫は収穫の前に労苦します。パウロは、奉仕には忍耐が必要であり、実りは労苦のあとに来ることを示そうとしています。
テモテへの第二の手紙 2を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。