聖書 — 口語訳 (1955)

箴言 29

概要

箴言29章は、正義、知恵、人格についての格言が連なる章です。知恵ある者は、正しい者と悪しき者、へりくだる者と高ぶる者を絶えず対比します。公義によって国を堅くするか、不正によって滅ぼすかという指導者、子どもへの戒め、争いを起こす怒りと、知恵ある者の自制について語ります。へつらい、悪との共謀、人への恐れを戒め、主に信頼する者は守られ、さばきを行うのは主であると結びます。

この章の4つの区分

  1. 1-8節戒めの繰り返し、指導者の正義、へつらいのわな
  2. 9-15節知恵と怒り、正しい王と戒め
  3. 16-22節悪しき者、預言、懲らしめ、怒り
  4. 23-27節高ぶりと謙遜、人への恐れ、主への信頼

1しばしばしかられても、なおかたくなな者は、たちまち打ち敗られて助かることはない。

2正しい者が権力を得れば民は喜び、悪しき者が治めるとき、民はうめき苦しむ。

3知恵を愛する人はその父を喜ばせ、遊女に交わる者はその資産を浪費する。

4王は公義をもって国を堅くする、しかし、重税を取り立てる者はこれを滅ぼす。

5その隣り人にへつらう者は、彼の足の前に網を張る。

6悪人は自分の罪のわなに陥る、しかし正しい人は喜び楽しむ。

7正しい人は貧しい者の訴えをかえりみる、悪しき人はそれを知ろうとはしない。

8あざける人は町を乱し、知恵ある者は怒りを静める。

9知恵ある人が愚かな人と争うと、愚かな者はただ怒り、あるいは笑って、休むことがない。

10血に飢えている人は罪のない者を憎む、悪しき者は彼の命を求める。

11愚かな者は怒りをことごとく表わし、知恵ある者は静かにこれをおさえる。

12もし治める者が偽りの言葉に聞くならば、その役人らはみな悪くなる。

13貧しい者と、しえたげる者とは共に世におる、主は彼ら両者の目に光を与えられる。

14もし王が貧しい者を公平にさばくならば 、その位はいつまでも堅く立つ。

15むちと戒めとは知恵を与える、わがままにさせた子はその母に恥をもたらす。

16悪しき者が権力を得ると罪も増す、正しい者は彼らの倒れるのを見る。

17あなたの子を懲らしめよ、そうすれば彼はあなたを安らかにし、またあなたの心に喜びを与える。

18預言がなければ民はわがままにふるまう、しかし律法を守る者はさいわいである。

19しもべは言葉だけで訓練することはできない、彼は聞いて知っても、心にとめないからである。

20言葉の軽率な人を見るか、彼よりもかえって愚かな者のほうに望みがある。

21しもべをその幼い時からわがままに育てる人は、ついにはそれを自分のあとつぎにする。

22怒る人は争いを起し、憤る人は多くの罪を犯す。

23人の高ぶりはその人を低くし、心にへりくだる者は誉を得る。

24盗びとにくみする者は自分の魂を憎む、彼はのろいを聞いても何事をも口外しない。

25人を恐れると、わなに陥る、主に信頼する者は安らかである。

26治める者の歓心を得ようとする人は多い、しかし人の事を定めるのは主による。

27正しい人は不正を行う人を憎み、悪しき者は正しく歩む人を憎む。

鍵となる聖句

2節
正しい者が権力を得れば民は喜び、悪しき者が治めるとき、民はうめき苦しむ。

正しい者が権力を得れば民は喜び、悪しき者が治めるとき民はうめき苦しみます。この箴言は、指導する人の人格がすべての人に影響することを思い起こさせます。

11節
愚かな者は怒りをことごとく表わし、知恵ある者は静かにこれをおさえる。

愚かな者は怒りをことごとく表し、知恵ある者は静かにそれをおさえます。感情を隠すことではなく、感情に支配されるのでなく、それを治めることが大切です。

18節
預言がなければ民はわがままにふるまう、しかし律法を守る者はさいわいである。

この聖句は、訳によって預言、幻、啓示などと異なって訳されます。いずれにしても、神からの導きがなければ、民は進む道とブレーキを失うと語っています。

23節
人の高ぶりはその人を低くし、心にへりくだる者は誉を得る。

高ぶりはその人を低くし、心にへりくだる者は誉を得ます。神はへりくだる者を引き上げてくださるというのは、箴言に一貫したテーマです。

25節
人を恐れると、わなに陥る、主に信頼する者は安らかである。

人への恐れはわなです。それは人を黙らせ、偽らせ、後ずさりさせるからです。主への信頼は、困難からではなく、人を支配する恐れから守ってくれます。

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説教が語っていること

箴言29章についてよくある質問

箴言29章18節はどういう意味ですか

この聖句は、訳によって幻、啓示、導きと表現されます。神からの導きがなければ、民は散らされ、歯止めを失うと語っています。節の前半は幾通りかに理解されますが、どこでも同じ考えです。目当てなく進むのではなく、神の言葉に導かれることです。

箴言29章25節の「人を恐れると、わなに陥る」とはどういう意味ですか

人の目への恐れは、人を黙らせ、偽らせ、正しいことをあきらめさせることがあります。この聖句は、そのわなを、守ってくださる主への信頼と対比しています。問題がなくなると約束するのではなく、人の承認よりも確かな安全を語っています。

箴言29章のメッセージは何ですか

この章は、人格が道を決めることを示します。正義か不正か、自制か怒りか、謙遜か高ぶりか、人への恐れか神への信頼か。戒めを受け入れ、知恵を求めるよう招いています。ひとりびとりにさばきを行うのは主だからです。

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