聖書 — 口語訳 (1955)

ヨナ書 4

概要

ヨナ書4章は、この書の最後の章です。ニネベが悔い改めたあと、ヨナは不快に思って怒り、神があわれみ深いことを責めます。敵が救われるのを見るくらいなら死んだほうがましだと言うのです。神はヨナに問いかけ、とうごまを生えさせて日陰を与え、やがて虫にそれを枯らさせます。ヨナはその植物のために嘆きます。書は、預言者の答えを記さないまま、神の問いで終わります。この大きな町ニネベを惜しまないでいられようか。この章は、私たちの好みを越えた神のあわれみを示しています。

この章の3つの区分

  1. 1-4節ヨナの怒り:ニネベが滅びるほうがよかった
  2. 5-8節とうごま、虫、東からの熱風
  3. 9-11節神の問いかけ:わたしはニネベを惜しまないでいられようか

1ところがヨナはこれを非常に不快として、激しく怒り、

2主に祈って言った、「主よ、わたしがなお国におりました時、この事を申したではありませんか。それでこそわたしは、急いでタルシシにのがれようとしたのです。なぜなら、わたしはあなたが恵み深い神、あわれみあり、怒ることおそく、いつくしみ豊かで、災を思いかえされることを、知っていたからです。

3それで主よ、どうぞ今わたしの命をとってください。わたしにとっては、生きるよりも死ぬ方がましだからです」。

4主は言われた、「あなたの怒るのは、よいことであろうか」。

5そこでヨナは町から出て、町の東の方に座し、そこに自分のために一つの小屋を造り、町のなりゆきを見きわめようと、その下の日陰にすわっていた。

6時に主なる神は、ヨナを暑さの苦痛から救うために、とうごまを備えて、それを育て、ヨナの頭の上に日陰を設けた。ヨナはこのとうごまを非常に喜んだ。

7ところが神は翌日の夜明けに虫を備えて、そのとうごまをかませられたので、それは枯れた。

8やがて太陽が出たとき、神が暑い東風を備え、また太陽がヨナの頭を照したので、ヨナは弱りはて、死ぬことを願って言った、「生きるよりも死ぬ方がわたしにはましだ」。

9しかし神はヨナに言われた、「とうごまのためにあなたの怒るのはよくない」。ヨナは言った、「わたしは怒りのあまり狂い死にそうです」。

10主は言われた、「あなたは労せず、育てず、一夜に生じて、一夜に滅びたこのとうごまをさえ、惜しんでいる。

11ましてわたしは十二万あまりの、右左をわきまえない人々と、あまたの家畜とのいるこの大きな町ニネベを、惜しまないでいられようか」。

鍵となる聖句

2節
主に祈って言った、「主よ、わたしがなお国におりました時、この事を申したではありませんか。それでこそわたしは、急いでタルシシにのがれようとしたのです。なぜなら、わたしはあなたが恵み深い神、あわれみあり、怒ることおそく、いつくしみ豊かで、災を思いかえされることを、知っていたからです。

ヨナは、神が恵み深く、怒ることがおそいと知っていました。まさにそれが、彼が逃げた理由でした。神を知っていながら、その恵みが自分の敵に及ぶことは望まなかったのです。

4節
主は言われた、「あなたの怒るのは、よいことであろうか」。

神は怒りに怒りで答えるのではなく、穏やかな問いで答えます。それは、ヨナに自分の心を見つめるよう招いています。

10-11節
主は言われた、「あなたは労せず、育てず、一夜に生じて、一夜に滅びたこのとうごまをさえ、惜しんでいる。 ましてわたしは十二万あまりの、右左をわきまえない人々と、あまたの家畜とのいるこの大きな町ニネベを、惜しまないでいられようか」。

神は、ヨナが一本の植物に抱く同情と、大きな町に対するご自身のあわれみを比べます。書はこの開かれた問いで終わり、それはヨナと同じく、読者にも向けられています。

11節
ましてわたしは十二万あまりの、右左をわきまえない人々と、あまたの家畜とのいるこの大きな町ニネベを、惜しまないでいられようか」。

神は、ニネベの十二万あまりの、右左をわきまえない人々、そしてあまたの家畜にまで心を留められます。そのあわれみは、すべての者に及びます。

この章に登場する人物

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説教が語っていること

ヨナ書4章についてよくある質問

ヨナ書4章で、ヨナはなぜ怒っているのですか。

ヨナはニネベが滅ぼされることを望んでいました。町が悔い改め、神がそれを赦されると、彼は不快に思い、神が恵み深く、怒ることおそく、いつくしみ豊かであると知っていたと言います。彼が逃げたのは、自分の民の敵に赦しが与えられることを恐れたからでした。その怒りは、神の心と一致しない彼の心をあらわにしています。

ヨナ書のとうごまは何を表していますか。

とうごまは、ヨナに一日だけ日陰を与え、そして枯れた植物です。ヨナは、自分で植えも水をやりもしなかった植物のために嘆きます。神はそれを用いて、十二万人以上のいる町に対して、なぜもっと少ない同情しか持たないのかと問われます。とうごまは、教えのための道具です。

なぜヨナ書は答えのないまま終わるのですか。

書は、11節の神の問いで終わり、ヨナがどう答えたかは記しません。この開かれた結末は、読者一人ひとりに自分で答えるよう招いています。それは、愛するのが難しい人々にまで神のあわれみが及ぶことを、私たちが受け入れるかどうかという問いです。

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