聖書 — 口語訳 (1955)

創世記 3

概要

創世記3章は、悪がどのように人間の歴史に入ったかを語ります。蛇は神のことばに疑いの種をまき、女と男は禁じられた実を食べ、裸であることを恥じます。神は彼らを捜して問いかけ、それぞれが責任を他の者に押しつけます。神は結果を告げますが、約束も告げます。女の子孫が蛇の頭を踏み砕くのです。エデンから追い出す前に、神は彼らに皮の衣を作られました。

この章の5つの区分

  1. 1-7節蛇、疑い、そして不従順
  2. 8-13節神が人を捜される:恥と言い訳
  3. 14-19節結果と、勝利の約束
  4. 20-21節エバの名と皮の衣
  5. 22-24節エデンの園からの追放

1さて主なる神が造られた野の生き物のうちで、へびが最も狡猾であった。へびは女に言った、「園にあるどの木からも取って食べるなと、ほんとうに神が言われたのですか」。

2女はへびに言った、「わたしたちは園の木の実を食べることは許されていますが、

3ただ園の中央にある木の実については、これを取って食べるな、これに触れるな、死んではいけないからと、神は言われました」。

4へびは女に言った、「あなたがたは決して死ぬことはないでしょう。

5それを食べると、あなたがたの目が開け、神のように善悪を知る者となることを、神は知っておられるのです」。

6女がその木を見ると、それは食べるに良く、目には美しく、賢くなるには好ましいと思われたから、その実を取って食べ、また共にいた夫にも与えたので、彼も食べた。

7すると、ふたりの目が開け、自分たちの裸であることがわかったので、いちじくの葉をつづり合わせて、腰に巻いた。

8彼らは、日の涼しい風の吹くころ、園の中に主なる神の歩まれる音を聞いた。そこで、人とその妻とは主なる神の顔を避けて、園の木の間に身を隠した。

9主なる神は人に呼びかけて言われた、「あなたはどこにいるのか」。

10彼は答えた、「園の中であなたの歩まれる音を聞き、わたしは裸だったので、恐れて身を隠したのです」。

11神は言われた、「あなたが裸であるのを、だれが知らせたのか。食べるなと、命じておいた木から、あなたは取って食べたのか」。

12人は答えた、「わたしと一緒にしてくださったあの女が、木から取ってくれたので、わたしは食べたのです」。

13そこで主なる神は女に言われた、「あなたは、なんということをしたのです」。女は答えた、「へびがわたしをだましたのです。それでわたしは食べました」。

14主なる神はへびに言われた、「おまえは、この事を、したので、すべての家畜、野のすべての獣のうち、最ものろわれる。おまえは腹で、這いあるき、一生、ちりを食べるであろう。

15わたしは恨みをおく、おまえと女とのあいだに、おまえのすえと女のすえとの間に。彼はおまえのかしらを砕き、おまえは彼のかかとを砕くであろう」。

16つぎに女に言われた、「わたしはあなたの産みの苦しみを大いに増す。あなたは苦しんで子を産む。それでもなお、あなたは夫を慕い、彼はあなたを治めるであろう」。

17更に人に言われた、「あなたが妻の言葉を聞いて、食べるなと、わたしが命じた木から取って食べたので、地はあなたのためにのろわれ、あなたは一生、苦しんで地から食物を取る。

18地はあなたのために、いばらとあざみとを生じ、あなたは野の草を食べるであろう。

19あなたは顔に汗してパンを食べ、ついに土に帰る、あなたは土から取られたのだから。あなたは、ちりだから、ちりに帰る」。

20さて、人はその妻の名をエバと名づけた。彼女がすべて生きた者の母だからである。

21主なる神は人とその妻とのために皮の着物を造って、彼らに着せられた。

22主なる神は言われた、「見よ、人はわれわれのひとりのようになり、善悪を知るものとなった。彼は手を伸べ、命の木からも取って食べ、永久に生きるかも知れない」。

23そこで主なる神は彼をエデンの園から追い出して、人が造られたその土を耕させられた。

24神は人を追い出し、エデンの園の東に、ケルビムと、回る炎のつるぎとを置いて、命の木の道を守らせられた。

鍵となる聖句

1節
さて主なる神が造られた野の生き物のうちで、へびが最も狡猾であった。へびは女に言った、「園にあるどの木からも取って食べるなと、ほんとうに神が言われたのですか」。

蛇は、まず行いではなく信頼を攻撃します。神は本当にそう言われたのですかと。神のことばへの疑いが、不従順の扉を開きます。

7節
すると、ふたりの目が開け、自分たちの裸であることがわかったので、いちじくの葉をつづり合わせて、腰に巻いた。

罪のあと、目は開かれますが、開かれたのは恥に対してでした。アダムとエバはいちじくの葉をつづり合わせます。人が自分で自分を覆おうとした最初の試みです。

9節
主なる神は人に呼びかけて言われた、「あなたはどこにいるのか」。

神の、あなたはどこにいるのかという問いは、知らない人の問いではありません。神は、隠れている者を捜すために自ら動かれます。

15節
わたしは恨みをおく、おまえと女とのあいだに、おまえのすえと女のすえとの間に。彼はおまえのかしらを砕き、おまえは彼のかかとを砕くであろう」。

しばしば最初の福音と呼ばれます。神は、蛇と女の間の敵意、そして蛇の頭を踏み砕く子孫を告げます。キリスト者はここに、キリストの勝利の予告を見ます。

21節
主なる神は人とその妻とのために皮の着物を造って、彼らに着せられた。

神は、男と女のために皮の衣を作り、着せられました。恵みの行いは、追放よりも前に、罪のあとに続いています。

この章に登場する人物

説教が語っていること

創世記3章についてよくある質問

創世記3章には何が書かれていますか。

堕落が語られます。蛇が女に神を疑わせ、アダムとエバは禁じられた実を食べ、恥を感じて隠れます。神は結果を告げ、蛇に対する勝利を約束し、二人をエデンの園から追い出されます。

創世記3章15節はどういう意味ですか。

神は、蛇と女、そして両者の子孫の間の敵意を告げ、女の子孫が蛇の頭を踏み砕くと言われます。キリスト教の伝統は、悪に勝利するキリストの最初の予告と見ます。本文自体は短く、細部の解釈にはさまざまな読みがあります。

創世記3章の蛇はサタンですか。

創世記3章が語るのは、狡猾と記された動物としての蛇です。黙示録12章9節など聖書の他の箇所は、サタンを年を経た蛇と呼んでおり、多くのキリスト者はそう読みます。創世記の本文そのものにとどまることを好む人もいます。

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