聖書の人物 アブラハム

生涯、名前の意味、人生の教訓

要約

アブラハムは、神に召されて故郷を離れ、未知の地へ旅立った族長です。一般的な目安では紀元前2000年ごろの人物とされます。神は彼に子孫と、地のすべての民族への祝福を約束されました。彼は信じ、待ち、ときにつまずき、やがて神の命令でイサクをささげます。聖書は彼を信じる者の父と呼び、信仰によって義と認められ、神の友と呼ばれたと伝えています。

アブラハムという名前の意味

もとの名アブラムは、一般に「高められた父」という意味に結びつけられます。創世記17章5節で神は彼をアブラハムと改め、多くの国民の父となるからだと、自ら理由を告げておられます。

アブラハムの生涯

  1. 旅立ちの召し

    創世記12章1-9節

    神はアブラムに、生まれ故郷と父の家を離れ、示す地へ行くよう命じられます。大いなる国民とし、祝福の源とすると約束されました。アブラムは75歳でサライとロトを連れて出発し、道々で主のために祭壇を築きました。

  2. 約束と信仰

    創世記15章1-6節

    アブラムには子がいませんでした。神は彼を外に連れ出し、天の星を数えるよう促して、あなたの子孫はこのようになると告げられます。アブラムは主を信じ、神はそれを彼の義と認められました。この言葉は、新約聖書が語る信仰による義認の土台となります。

  3. 契約と新しい名

    創世記17章1-8節

    99歳のアブラムに主が現れ、ご自分を全能の神と示されます。神は彼と契約を結んでアブラハムと改名し、同じく改名されるサラが男の子を産むと告げられました。アブラハムはひれ伏し、神は生まれる子の名をイサクと定められます。

  4. 約束の子イサク

    創世記21章1-5節

    主は告げられたとおりにサラを顧みられ、サラは年老いたアブラハムに男の子を産みました。神が告げられた時期のとおりでした。アブラハムは子をイサクと名づけ、八日目に割礼を施します。長く待った約束は、神の言葉どおりに成就しました。

  5. 山での試練

    創世記22章1-19節

    神はアブラハムを試み、イサクを全焼のささげ物とするよう命じられます。アブラハムは従って子とともに山へ登り、神ご自身が羊を備えてくださると語ります。彼が手を下そうとした瞬間、主の使いが止めました。代わりに雄羊がささげられ、神は祝福を新たにされました。

アブラハムから学ぶこと

  • 神はすべてを示す前に召されます。信仰とは、答えがそろわなくても歩き出すことです。
  • 義は私たちの努力ではなく、神の約束を信じる信仰から来ます。創世記15章6節が宣言するとおりです。
  • 待つ時間が長引くときは、自分の力で事を進めるより、神に委ねるほうがよい道です。
  • 神ご自身が備えてくださいます。イサクの代わりに雄羊を備えられた神は、今も備えてくださいます。

鍵となる聖句

創世記12章1-3節

召しと土台となる約束です。神はアブラムを祝福し、彼が地のすべての民族にとって祝福の源となるようにされました。

創世記15章6節

アブラムは主を信じ、神はそれを義と認められました。パウロはローマ人への手紙で、この節を信仰による義認の根拠にしています。

創世記22章11-12節

主の使いが天からアブラハムの手を止めます。ひとり子さえ惜しまなかったことで、神を恐れる心が認められました。

アブラハムについての説教

よくある質問

なぜ神はアブラハムを選ばれたのですか。

聖書は、創世記12章の召しより前に、アブラムに功績があったとは記していません。神が恵みによって主導されました。アブラハムは信仰で応え、創世記15章6節がそれをまとめています。

アブラハムという名前にはどんな意味がありますか。

アブラムは一般に「高められた父」と結びつけられます。創世記17章5節で神は彼をアブラハムと改め、多くの国民の父という意味を自ら示されました。名前そのものが約束を担っています。

アブラハムの物語は聖書のどこにありますか。

創世記11章から25章にあります。主な場面は、召し(12章)、約束(15章)、契約(17章)、イサクの誕生(21章)、山での試練(22章)です。新約ではローマ人への手紙4章とヘブル人への手紙11章が触れています。

ほかの聖書の人物

← すべての人物