聖書 — 口語訳 (1955)
出エジプト記 17
概要
出エジプト記17章は、エジプトを出てまもないイスラエルの民が荒野で経験した二つの試練を伝えます。レピディムで水がなくなると、民はモーセに不平を言い、神はホレブの岩から水を湧き出させてくださいます。続いてアマレクが攻めてきます。モーセが手を上げているあいだはイスラエルが優勢となり、疲れた腕をアロンとフルが支えます。この章は、神がともにおられるのかを疑う民と、備えて戦ってくださる神を描いています。モーセは祭壇を築き、その名を「主はわが旗」と呼びました。
この章の3つの区分
1イスラエルの人々の全会衆は、主の命に従って、シンの荒野を出発し、旅路を重ねて、レピデムに宿営したが、そこには民の飲む水がなかった。
2それで、民はモーセと争って言った、「わたしたちに飲む水をください」。モーセは彼らに言った、「あなたがたはなぜわたしと争うのか、なぜ主を試みるのか」。
3民はその所で水にかわき、モーセにつぶやいて言った、「あなたはなぜわたしたちをエジプトから導き出して、わたしたちを、子供や家畜と一緒に、かわきによって死なせようとするのですか」。
4このときモーセは主に叫んで言った、「わたしはこの民をどうすればよいのでしょう。彼らは、今にも、わたしを石で打ち殺そうとしています」。
5主はモーセに言われた、「あなたは民の前に進み行き、イスラエルの長老たちを伴い、あなたがナイル川を打った、つえを手に取って行きなさい。
6見よ、わたしはホレブの岩の上であなたの前に立つであろう。あなたは岩を打ちなさい。水がそれから出て、民はそれを飲むことができる」。モーセはイスラエルの長老たちの目の前で、そのように行った。
7そして彼はその所の名をマッサ、またメリバと呼んだ。これはイスラエルの人々が争ったゆえ、また彼らが「主はわたしたちのうちにおられるかどうか」と言って主を試みたからである。
8ときにアマレクがきて、イスラエルとレピデムで戦った。
9モーセはヨシュアに言った、「われわれのために人を選び、出てアマレクと戦いなさい。わたしはあす神のつえを手に取って、丘の頂に立つであろう」。
10ヨシュアはモーセが彼に言ったようにし、アマレクと戦った。モーセとアロンおよびホルは丘の頂に登った。
11モーセが手を上げているとイスラエルは勝ち、手を下げるとアマレクが勝った。
12しかしモーセの手が重くなったので、アロンとホルが石を取って、モーセの足もとに置くと、彼はその上に座した。そしてひとりはこちらに、ひとりはあちらにいて、モーセの手をささえたので、彼の手は日没までさがらなかった。
13ヨシュアは、つるぎにかけてアマレクとその民を打ち敗った。
14主はモーセに言われた、「これを書物にしるして記念とし、それをヨシュアの耳に入れなさい。わたしは天が下からアマレクの記憶を完全に消し去るであろう」。
15モーセは一つの祭壇を築いてその名を「主はわが旗」と呼んだ。
16そしてモーセは言った、「主の旗にむかって手を上げる、主は世々アマレクと戦われる」。
鍵となる聖句
そして彼はその所の名をマッサ、またメリバと呼んだ。これはイスラエルの人々が争ったゆえ、また彼らが「主はわたしたちのうちにおられるかどうか」と言って主を試みたからである。
マッサとメリバという名は、民の問いを思い出させます。「主はわたしたちのうちにおられるかどうか」。疑いは渇きから生まれましたが、神は具体的な備えをもって答えてくださいます。
見よ、わたしはホレブの岩の上であなたの前に立つであろう。あなたは岩を打ちなさい。水がそれから出て、民はそれを飲むことができる」。モーセはイスラエルの長老たちの目の前で、そのように行った。
神はモーセが打つ岩の上に立っておられます。のちにパウロは、これをコリント人への第一の手紙10章4節でキリストの型として示しました。
モーセが手を上げているとイスラエルは勝ち、手を下げるとアマレクが勝った。 しかしモーセの手が重くなったので、アロンとホルが石を取って、モーセの足もとに置くと、彼はその上に座した。そしてひとりはこちらに、ひとりはあちらにいて、モーセの手をささえたので、彼の手は日没までさがらなかった。
戦いの行方は、平地だけでなく丘の上でも決まります。モーセが疲れると、アロンとフルが支えました。祈りの中で、人は一人で立ち続けることはできません。
この章に登場する人物
このテーマで祈る
説教が語っていること
出エジプト記17章についてよくある質問
出エジプト記17章でモーセが手を上げ続けるのは何を意味しますか。
モーセが神の杖を持って手を上げているあいだはイスラエルが強く、手を下ろすとアマレクが優勢になりました。多くの人はこれを、祈りと神への依存の姿と受け取っています。アロンとフルは日没まで彼の腕を支えました。勝利は神から来ますが、それは民が互いに助け合う中で与えられます。
聖書のアマレクとは誰ですか。
アマレクはカナンの南に住む遊牧の民で、エジプトを出たばかりのイスラエルをレピディムで襲いました。神はモーセに、この出来事を書き記して記憶にとどめるよう命じます。神とともに進む人を狙う攻撃の象徴と見る説教者もいれば、歴史的な読み方を重んじる説教者もいます。
マッサとメリバとはどういう意味ですか。
モーセがこの場所にそう名づけたのは、民が争い(メリバ)、主がうちにおられるかと問うて主を試みた(マッサ)からです。詩篇95篇はこの出来事を戒めとして思い起こさせます。試練が長引くときも、心をかたくなにしてはならないのです。
出エジプト記 17を引用している記事
口語訳(1955年)— パブリックドメイン。