はじめに
日本では、3月や4月を中心に、転勤、退職、引っ越しによる別れの季節がやってきます。職場では寄せ書きや送別会を開き、教会では送別礼拝で送り出すことも多いでしょう。別れの言葉は、感謝と励ましを込めつつ、さびしさを重くしすぎないバランスが難しいものです。このページには、職場の寄せ書きやカード、送別会のスピーチ、教会の仲間への言葉、教会からのお別れの言葉まで、17通の送別メッセージを集めました。クリスチャンの別れには、「また会える」という望みと、「離れていても祈り合える」という確かさがあります。上司や目上の方には丁寧な言葉づかいを選び、○○さんの名前を入れて、お使いください。
職場の寄せ書き・カード(上司・同僚・部下・ご近所へ)
寄せ書きは、短くまとめましょう。具体的な思い出を一つ入れると、心に残るカードになります。上司や目上の方に「ご苦労さまでした」は失礼にあたるので、「お疲れさまでした」を使います。
「○○部長、長年のご勤務、本当にお疲れさまでした。数々のご指導に、心より感謝しております。これからは、ご家族とゆっくりお過ごしください。新しい毎日が、穏やかなものでありますように。」
「○○さん、新しい勤務地でのご活躍を、心より応援しています。ご一緒できた日々は、私にとって大きな学びでした。お体に気をつけて。またお会いできる日を、楽しみにしています。」
「○○さん、これまで本当にありがとうございました。困ったときに、いつも助けてもらいました。新しい場所でも、あなたらしく歩んでいかれますように。お別れはさびしいですが、感謝の気持ちでいっぱいです。」
「○○君、これまでよく頑張ってくれました。あなたと働けた時間は、私の財産です。新しい環境でも、焦らず、一歩ずつ進んでください。何かあれば、いつでも連絡してください。」
「○○さん、お引っ越し、さびしくなります。いつも声をかけてくださって、ありがとうございました。新しい町での暮らしが、穏やかで楽しいものになりますように。また遊びに行かせてください。」
ピリピ人への手紙1章3-5節
「わたしはあなたがたを思うたびごとに、わたしの神に感謝し、 あなたがた一同のために祈るとき、いつも喜びをもって祈り、 あなたがたが最初の日から今日に至るまで、福音にあずかっていることを感謝している。」
パウロは、あなたがたを思うたびに神に感謝する、と書きました。別れのときに、一緒に過ごした日々を思い出して感謝する気持ちは、この言葉と同じです。寄せ書きの終わりに、短く添えると、あたたかな一言になります。 ピリピ人への手紙1章を全文で読む。
送別会のスピーチ(乾杯・同僚代表・本人の挨拶)
送別会のスピーチは、一分以内を目安にしましょう。思い出を一つ入れ、感謝と励ましを伝えて、最後は乾杯でしめくくります。話し言葉でも、です・ます調で、ていねいに話します。
「○○さん、長い間、本当にお世話になりました。○○さんと一緒に仕事ができたことは、私の誇りです。新しい職場でも、きっとすばらしい仲間に恵まれることでしょう。どうぞお体を大切に。それでは、○○さんの新しい門出を祝して、乾杯。」
「○○さん、お疲れさまでした。忙しいときに、いつも笑顔で助けてくれたことを、私たちは忘れません。離れていても、同じ職場の仲間です。またぜひ、集まりましょう。」
「本日は、私のためにこのような会を開いていただき、ありがとうございます。皆様に支えられて、今日まで働くことができました。新しい場所でも、ここで学んだことを大切にして、歩んでいきます。本当にありがとうございました。」
「お別れはさびしいですが、感謝の思いでいっぱいです。皆さんの毎日が守られるように、心からお祈りしています。私も、新しい場所で精一杯、働きます。またお会いする日まで、どうぞお元気で。」
詩篇121篇8節
「主は今からとこしえに至るまで、あなたの出ると入るとを守られるであろう。」
この詩篇は、主があなたの出ると入るとを守られる、と歌います。「出る」と「入る」は、日々の出入りを意味します。新しい場所へ旅立つ人を送り出すスピーチの最後に、祈りとして添えることができます。 詩篇121篇を全文で読む。
教会の仲間へ(転勤・引っ越し・退職で教会を離れる人に)
教会の仲間には、共に礼拝し、奉仕した時間への感謝と、離れても祈り合う約束を伝えましょう。新しい土地で教会と出会えるように祈っていると添えると、大きな励ましになります。
「○○さん、ご転勤、さびしくなりますね。これまで教会で一緒に過ごした時間は、私にとって大きな支えでした。新しい土地でも、神様が○○さんを守り、導いてくださいますように。祈っています。」
「○○さん、お引っ越しの準備でお忙しいことでしょう。新しい町で、良い教会との出会いが与えられるように、教会の皆で祈っています。遠く離れても、同じ主にある仲間です。」
「○○、転勤おめでとう、と言いたいけれど、やっぱりさびしいです。一緒に奉仕できて楽しかった。向こうでも礼拝を大切にしてね。落ち着いたら、近況を聞かせてください。」
「○○さん、退職後の新しい生活が始まるのですね。長年の奉仕に、心から感謝しています。これからは、ご自分のペースで、ゆっくり歩んでください。教会は、いつでも○○さんを待っています。」
詩篇139篇9-10節
「わたしがあけぼのの翼をかって海のはてに住んでも、 あなたのみ手はその所でわたしを導き、あなたの右のみ手はわたしをささえられます。」
詩篇の作者は、あけぼのの翼をかって海のはてに住んでも、そこでも主のみ手が導いてくださる、と告白します。遠くへ引っ越す人にとって、場所が変わっても神は共におられる、という確かな慰めです。 詩篇139篇を全文で読む。
教会からのお別れの言葉(牧師・送別礼拝・本人の挨拶)
教会から送り出すときは、これまでの奉仕への感謝と、新しい地での導きを祈る言葉を中心にします。転会などの手続きが必要な場合は、あわせて案内しておくと安心です。
「○○さん、これまで教会のために仕えてくださり、ありがとうございました。新しい場所でも、主があなたを導かれますように。転会のための書類が必要でしたら、お知らせください。」
「本日は、○○さんご一家の送別礼拝です。お一人おひとりがささげてくださった祈りと奉仕に、感謝します。新しい地でも、主が共におられることを信じて、送り出します。」
「○○さん、ご家族の皆さん、お別れはさびしいですが、感謝の気持ちでいっぱいです。皆で祈っています。いつか、この教会に帰ってきてくださいね。」
「長い間、教会の皆さんに支えていただき、ありがとうございました。ここで学んだことは、私の宝物です。遠く離れても、祈り合うことは変わりません。どうぞお元気で。」
テサロニケ人への第二の手紙3章16節
「どうか、平和の主ご自身が、いついかなる場合にも、あなたがたに平和を与えて下さるように。主があなたがた一同と共におられるように。」
パウロの手紙の祝福の言葉です。平和の主が、いついかなる場合にも平和を与え、共におられるように、という祈りです。別れの場で、送る側にも送られる側にも、静かな安心をもたらす聖句です。 テサロニケ人への第二の手紙3章を全文で読む。
自分で書くときのポイント
「ご栄転」は、昇進を伴う異動に使う言葉です。左遷や、本人が望まない異動の場合は使わず、「新しい勤務地でのご活躍をお祈りします」のように、事情にふれない言葉を選びます。
目上の方に「ご苦労さま」は、上から目線の言葉になります。「お疲れさまでした」「お世話になりました」を使いましょう。
退職の理由を詮索しないようにしましょう。病気や人間関係など、事情が分からないときは、理由にふれず、「これまでありがとうございました」を中心にします。
寄せ書きは、短く、具体的に書きます。「あのときの○○に助けられました」と、思い出を一つ入れるだけで、定型文ではないメッセージになります。
送別会のスピーチは、一分以内にまとめましょう。感謝、思い出、励ましの順に話し、最後に乾杯でしめくくります。
信仰を持たない方には、「お祈りしています」を控えめに添えます。教会の仲間には、「祈り合う」という約束を前面に出し、新しい土地での教会を覚えて祈っていると伝えましょう。
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よくある質問
職場の送別メッセージに、聖書の言葉を入れてもよいですか。
職場では、聖句を入れなくても大丈夫です。「皆さんの毎日が守られますように」といった、祈りの気持ちを控えめに伝える程度で十分に温かい言葉になります。教会の仲間には、短い聖句を添えて喜ばれます。
転勤や引っ越しで教会を離れるとき、何をすればよいですか。
牧師先生に早めに知らせましょう。新しい土地での教会探しは、教会の仲間や牧師先生が紹介してくれることもあります。転会が必要な場合は、書類の手続きも案内してもらえます。
送別会で、すぐに話すことが思いつかないときはどうすればよいですか。
「ありがとうございました」と、思い出を一つ話すだけで十分です。長く話す必要はありません。事前に、感謝したいことを一行だけメモしておくと、緊張していても伝えられます。