はじめに
毎年9月の第3月曜日は敬老の日です。長く生きてきた人に感謝し、長寿を祝う日として、祖父母に手紙や贈り物を届けたり、家族で食事をしたりする家庭が多くあります。世界でも有数の長寿社会である日本では、高齢の方を敬い、支えることが、教会にとっても大切な働きです。礼拝の中で敬老の祝福をささげたり、昼食会を開いたりする教会もあります。家族と離れて一人で暮らすお年寄りも少なくない今、この日は、教会や地域の私たちが、年長者に心を向けるよい機会になります。お会いできない方には、手紙や電話で、感謝を言葉にして届けてみてください。聖書の一節を添えれば、気持ちはより深く伝わります。口語訳から選んだこの20の言葉は、四つのテーマに分かれています。年長者を敬うこと、老年まで支える神、祖父母への感謝、そして豊かな老いと希望です。お祝いのカードや、教会での祝福の祈りに、自由に使ってください。
年長者を敬う
1. レビ記19章32節
「あなたは白髪の人の前では、起立しなければならない。また老人を敬い、あなたの神を恐れなければならない。わたしは主である。」
白髪の人の前では起立し、老人を敬い、あなたの神を恐れなさいと、律法は教えます。年長者を敬うことは、神を恐れることと結びついています。敬老の日に、電車で席を譲る、電話をかける、挨拶をするといった小さな行動から始めましょう。年上の人に敬意を表すことは、神に従う生き方の一部です。 レビ記19章を全部読む.
2. 箴言16章31節
「しらがは栄えの冠である、正しく生きることによってそれが得られる。」
しらがは栄えの冠である、と箴言は言います。年齢を重ねることは、衰えではなく、積み重ねた人生の栄冠です。「もう年だから」と遠慮しがちなおじいちゃん、おばあちゃんに、敬老の日にこの言葉を届けてあげてください。長い人生の歩みそのものを、神も人も尊んでいます。 箴言16章を全部読む.
3. 箴言20章29節
「若い人の栄えはその力、老人の美しさはそのしらがである。」
若い人の栄えはその力、老人の美しさはそのしらがである、と聖書は語ります。若さと老いには、それぞれ別の輝きがあります。若い世代は力を、年長者は経験と落ち着きを与えられています。敬老の日に、世代の違いを比べるのではなく、互いの賜物を認め合う時にしましょう。 箴言20章を全部読む.
4. 出エジプト記20章12節
「あなたの父と母を敬え。これは、あなたの神、主が賜わる地で、あなたが長く生きるためである。」
あなたの父と母を敬え、これは約束のついた戒めです。母や父が高齢になり、思うように動けなくなったとき、敬うことは、世話をし、言葉に耳を傾けることにもなります。敬老の日をきっかけに、遠くに住む親へ連絡をとり、感謝を伝えてください。 出エジプト記20章を全部読む.
5. 箴言23章22節
「あなたを生んだ父のいうことを聞き、年老いた母を軽んじてはならない。」
あなたを生んだ父のいうことを聞き、年老いた母を軽んじてはならない、と箴言は戒めます。年を取った親は、同じ話を繰り返したり、頑固になったりすることもあります。それでも、そこには人生の重みがあります。軽んじるのではなく、辛抱強く耳を傾けることが、神に喜ばれる態度です。 箴言23章を全部読む.
老年まで支えてくださる神
6. イザヤ書46章4節
「わたしはあなたがたの年老いるまで変らず、白髪となるまで、あなたがたを持ち運ぶ。わたしは造ったゆえ、必ず負い、持ち運び、かつ救う。」
神は、年老いるまで変わらず、白髪となるまで持ち運んでくださる、と約束されます。人の力は衰えても、神の支えは衰えません。介護や病気で不安になっているお年寄りにも、神が最後まで担ってくださると伝えましょう。敬老の日の手紙に添えるのにふさわしい一節です。 イザヤ書46章を全部読む.
7. 詩篇71篇9節
「わたしが年老いた時、わたしを見離さないでください。わたしが力衰えた時、わたしを見捨てないでください。」
わたしが年老いた時、わたしを見離さないでください、と詩人は祈ります。老いることへの不安は、誰にでもあります。体力や記憶が衰えていく恐れは、神への祈りに変えられます。敬老の日に、高齢の方の不安に寄り添い、一緒にこの祈りを口にしてみてはいかがでしょうか。 詩篇71篇を全部読む.
8. 詩篇71篇18節
「神よ、わたしが年老いて、しらがとなるとも、あなたの力をきたらんとするすべての代に 宣べ伝えるまで、わたしを見捨てないでください。」
年老いて、しらがとなっても、あなたの力を次の世代に宣べ伝えるまでわたしを見捨てないでください、と詩人は願います。年長者には、まだ果たすべき使命があります。若い世代に信仰の証しを語ることは、何よりの宝です。敬老の日に、おじいちゃん、おばあちゃんの信仰の物語に耳を傾けましょう。 詩篇71篇を全部読む.
9. 詩篇92篇14節
「彼らは年老いてなお実を結び、いつも生気に満ち、青々として、」
彼らは年老いてなお実を結び、いつも生気に満ち、青々としている、と詩篇は歌います。老いることは、役目が終わることではありません。祈り、励まし、経験からの助言など、年を重ねたからこそ結べる実があります。敬老の日に、教会の先輩たちの実を数えて、感謝を伝えましょう。 詩篇92篇を全部読む.
10. コリント人への第二の手紙4章16節
「だから、わたしたちは落胆しない。たといわたしたちの外なる人は滅びても、内なる人は日ごとに新しくされていく。」
外なる人は衰えても、内なる人は日ごとに新しくされる、とパウロは語ります。体は衰えても、心と霊は神によって新しくされます。入院中や施設にいる方にも、この言葉が届くよう祈りましょう。外見や能力ではなく、神との関わりが人の価値を支えています。 コリント人への第二の手紙4章を全部読む.
祖父母への感謝と信仰の継承
11. 箴言17章6節
「孫は老人の冠である、父は子の栄えである。」
孫は老人の冠である、と箴言は言います。孫を持つことが誇りであり喜びであると同時に、祖父母の存在も孫にとっての栄えです。敬老の日に、孫から祖父母へ、感謝の手紙や似顔絵を贈りましょう。短い言葉でも、祖父母にとっては何よりの宝物になります。 箴言17章を全部読む.
12. テモテへの第二の手紙1章5節
「また、あなたがいだいている偽りのない信仰を思い起している。この信仰は、まずあなたの祖母ロイスとあなたの母ユニケとに宿ったものであったが、今あなたにも宿っていると、わたしは確信している。」
パウロはテモテの偽りのない信仰を思い起こし、それは祖母ロイスと母ユニケに宿ったものだと言います。祖母や母から受け継いだ信仰が、次の世代を形づくります。クリスチャンでない家庭でも、祖父母の祈りや愛情が孫の心を育てています。敬老の日に、受け継いだものを数えてみましょう。 テモテへの第二の手紙1章を全部読む.
13. 詩篇145篇4節
「この代はかの代にむかって あなたのみわざをほめたたえ、あなたの大能のはたらきを宣べ伝えるでしょう。」
この代はかの代にむかって、主のみわざをほめたたえ、宣べ伝える、と詩篇は歌います。信仰は世代から世代へと手渡されます。敬老の日は、祖父母の証しを孫世代が聞く絶好の機会です。礼拝後の昼食の時間などに、神がこれまでしてくださったことを語ってもらいましょう。 詩篇145篇を全部読む.
14. 詩篇103篇17節
「しかし主のいつくしみは、とこしえからとこしえまで、主を恐れる者の上にあり、その義は子らの子に及び、」
主のいつくしみは、とこしえからとこしえまで、主を恐れる者の上にあり、その義は子らの子に及ぶ、とあります。祖父母の信仰の祈りは、孫の世代にまで及びます。敬老の日に、先に歩いた人の祈りに支えられていることを、感謝をもって思い出しましょう。 詩篇103篇を全部読む.
15. 詩篇128篇6節
「またあなたの子らの子を見るであろう。どうぞ、イスラエルの上に平安があるように。」
あなたの子らの子を見るであろう、と詩篇は言います。孫やひ孫の顔を見られることは、神の大きな祝福です。ただし、子や孫に恵まれなかった方や、離れて暮らす方もおられます。敬老の日は、家族の形にかかわらず、一人ひとりが神に覚えられていることを、静かに伝える日にしたいものです。 詩篇128篇を全部読む.
豊かな老いと希望
16. ヨブ記12章12節
「老いた者には知恵があり、命の長い者には悟りがある。」
老いた者には知恵があり、命の長い者には悟りがある、とヨブ記は言います。長く生きた人の経験は、書物では得られない知恵です。若い世代は、年長者に人生の話を聞き、教えを受けるようにしましょう。敬老の日に、「どんな時に神様を感じましたか」と尋ねてみるのもよい方法です。 ヨブ記12章を全部読む.
17. 詩篇91篇16節
「わたしは長寿をもって彼を満ち足らせ、わが救を彼に示すであろう。」
わたしは長寿をもって彼を満ち足らせ、わが救を彼に示すであろう、と神は語られます。大切なのは、年数の長さだけでなく、神の救いを知って満ち足りることです。長く生きたことを誇るのではなく、与えられた日々を感謝することが、敬老の日にふさわしい心です。 詩篇91篇を全部読む.
18. 詩篇23篇6節
「わたしの生きているかぎりは 必ず恵みといつくしみとが伴うでしょう。わたしはとこしえに主の宮に住むでしょう。」
わたしの生きているかぎり、必ず恵みといつくしみとが伴う、と詩篇は歌います。人生の終盤にこそ、これまで受けた恵みを数える時が与えられます。高齢の方に、これまでの人生で神にしていただいたことを語っていただきましょう。敬老の日が、感謝の証しを分かち合う日になります。 詩篇23篇を全部読む.
19. 詩篇73篇26節
「わが身とわが心とは衰える。しかし神はとこしえにわが心の力、わが嗣業である。」
わが身とわが心とは衰える、しかし神はとこしえにわが心の力である、と詩人は告白します。老いの現実を認めつつ、神への信頼を失わない言葉です。体の不調や孤独に悩む方に、正直な気持ちを神に告げてよいと伝えましょう。神はその弱さの中にこそ共におられます。 詩篇73篇を全部読む.
20. ピリピ人への手紙1章6節
「そして、あなたがたのうちに良いわざを始められたかたが、キリスト・イエスの日までにそれを完成して下さるにちがいないと、確信している。」
あなたがたの中で良いわざを始められた方は、それを完成してくださる、とパウロは確信しています。人生の終盤も、神の働きの途中です。高齢の方にとって、これからも神が働いてくださるという確信は、大きな励ましになります。敬老の日に、これからの日々の希望を共に語り合いましょう。 ピリピ人への手紙1章を全部読む.
あわせて読みたい
よくある質問
敬老の日にふさわしい聖書の言葉は何ですか。
箴言16章31節の、しらがは栄えの冠であるという言葉や、イザヤ書46章4節の、白髪となるまであなたがたを持ち運ぶという神の約束がよく選ばれます。贈る相手の状況に合わせて選んでください。
教会では敬老の日をどのように祝いますか。
礼拝の中で高齢の方を前に招き、牧師が祝福の祈りをささげる教会があります。昼食会や、子どもたちが手紙や花を贈る集まりを開く教会もあります。それぞれの教会の習慣は事前にご確認ください。
離れて暮らす祖父母に、聖書の言葉をどう届ければよいですか。
短い手紙やはがきに、一節と感謝の言葉を添えるのがおすすめです。難しければ、電話やビデオ通話で読み上げてもかまいません。無理のない方法で、敬意と感謝の気持ちを伝えてください。