はじめに
日本では、教会やチャペルで結婚式を挙げるカップルが多く、牧師の司式のもと、讃美歌、聖書朗読、誓約、指輪の交換、祝祷が行われます。信徒の方も、チャペル式を選ばれた方もおられます。口語訳から選んだこの20の言葉は、四つのテーマに分かれています。愛とは何か、二人が一つとなる祝福、誓約と互いに仕え合う心、そして祝祷と門出の言葉です。式の聖書朗読に、祝辞やスピーチに、招待状や席次表、ウェルカムボードに添える一節として、お使いください。
愛とは何か
1. コリント人への第一の手紙13章4-7節
「愛は寛容であり、愛は情深い。また、ねたむことをしない。愛は高ぶらない、誇らない。 不作法をしない、自分の利益を求めない、いらだたない、恨みをいだかない。 不義を喜ばないで真理を喜ぶ。 そして、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを耐える。」
愛は寛容であり、愛は情深い、愛は高ぶらない、そして、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを耐える、とパウロは語ります。結婚式で最もよく読まれる箇所です。愛は感情だけでなく、日々の選択と行いであることを教えてくれます。新郎新婦にも列席者にも、愛の姿を静かに思い起こさせる言葉です。 コリント人への第一の手紙13章を全部読む.
2. ヨハネの第一の手紙4章7節
「愛する者たちよ。わたしたちは互に愛し合おうではないか。愛は、神から出たものなのである。すべて愛する者は、神から生れた者であって、神を知っている。」
愛する者たちよ、互に愛し合おうではないか、愛は神から出たものである、とヨハネは書きます。夫婦の愛は、自分の努力だけで保たれるのではなく、神から出た愛に支えられています。結婚式の司式者が、式辞の中でよく引用する言葉で、愛の源である神に目を向けさせてくれます。 ヨハネの第一の手紙4章を全部読む.
3. ヨハネの第一の手紙4章19節
「わたしたちが愛し合うのは、神がまずわたしたちを愛して下さったからである。」
わたしたちが愛し合うのは、神がまずわたしたちを愛して下さったからである、とヨハネは語ります。神に先に愛されたことを知る人は、相手を愛する力を与えられます。招待状や席次表の一言としても使いやすい、短くて温かい言葉です。式の準備の中で、感謝の祈りとともに読みましょう。 ヨハネの第一の手紙4章を全部読む.
4. ペテロの第一の手紙4章8節
「何よりもまず、互の愛を熱く保ちなさい。愛は多くの罪をおおうものである。」
何よりもまず、互の愛を熱く保ちなさい、愛は多くの罪をおおうものである、とペテロは勧めます。結婚生活には、失敗やすれ違いも起こります。そのとき、愛は相手の欠点をあげつらうのではなく、ゆるしと理解でおおいます。祝辞やスピーチで、新郎新婦に贈るのにふさわしい言葉です。 ペテロの第一の手紙4章を全部読む.
5. コロサイ人への手紙3章14節
「これらいっさいのものの上に、愛を加えなさい。愛は、すべてを完全に結ぶ帯である。」
これらいっさいのものの上に、愛を加えなさい、愛はすべてを完全に結ぶ帯である、とパウロは教えます。指輪を見るとき、輪のように、愛が二人を結ぶ帯であることを思い起こせます。指輪交換の場面で読まれることも多い言葉です。式の準備のとき、二人で声に出して読んでみてください。 コロサイ人への手紙3章を全部読む.
二人が一つとなる祝福
6. 創世記2章24節
「それで人はその父と母を離れて、妻と結び合い、一体となるのである。」
人はその父と母を離れて、妻と結び合い、一体となる、と創世記は語ります。結婚は、新しい家庭の始まりであり、二人が一つになる歩みです。両親から離れる寂しさと、新しい家庭を築く喜びを、神の前で確かめる言葉です。結婚式の聖書朗読でも、よく読まれます。 創世記2章を全部読む.
7. 伝道の書4章12節
「人がもし、そのひとりを攻め撃ったなら、ふたりで、それに当るであろう。三つよりの綱はたやすくは切れない。」
三つよりの綱はたやすくは切れない、と伝道者の書は語ります。二人の綱に、神という三本目の糸が加わるとき、その結びつきは強くなる、と解釈して、多くの結婚式で用いられます。二人の関係の中心に神を置いて歩むことを、新郎新婦に勧める祝辞にふさわしい言葉です。 伝道の書4章を全部読む.
8. 伝道の書4章9-10節
「ふたりはひとりにまさる。彼らはその労苦によって良い報いを得るからである。 すなわち彼らが倒れる時には、そのひとりがその友を助け起す。しかしひとりであって、その倒れる時、これを助け起す者のない者はわざわいである。」
ふたりはひとりにまさる、彼らが倒れる時には、そのひとりがその友を助け起す、と伝道者の書は語ります。結婚は、喜びを二倍にし、悲しみを半分にする関係です。倒れたときに助け起こしてくれる人がいることの幸いを、二人で確かめ、感謝を込めて贈る言葉です。 伝道の書4章を全部読む.
9. 箴言18章22節
「妻を得る者は、良き物を得る、かつ主から恵みを与えられる。」
妻を得る者は、良き物を得る、かつ主から恵みを与えられる、と箴言は言います。伴侶が与えられることは、神からの恵みだという見方を示す言葉です。口語訳の文言は夫の側から語られていますが、パートナーを神からの贈り物として感謝する心は、どちらにも共通します。乾杯のスピーチにも向いています。 箴言18章を全部読む.
10. 雅歌2章16節
「わが愛する者はわたしのもの、わたしは彼のもの。彼はゆりの花の中で、その群れを養っている。」
わが愛する者はわたしのもの、わたしは彼のもの、と雅歌の乙女は歌います。互いに属し合うという親密な愛の言葉です。聖書は、夫婦の愛を喜ばしく、美しいものとして描いています。結婚式のメッセージカードや、二人だけのメッセージに添えるのにふさわしい言葉です。 雅歌2章を全部読む.
誓約と互いに仕え合う心
11. エペソ人への手紙4章2-3節
「できる限り謙虚で、かつ柔和であり、寛容を示し、愛をもって互に忍びあい、 平和のきずなで結ばれて、聖霊による一致を守り続けるように努めなさい。」
できる限り謙虚で、柔和であり、寛容を示し、愛をもって互に忍びあい、平和のきずなで結ばれなさい、とパウロは勧めます。結婚生活の毎日は、小さな我慢と思いやりの積み重ねです。誓約の言葉の意味を深めるために、式の前に二人でこの箇所を読み、日常の中でどう実践するか話し合いましょう。 エペソ人への手紙4章を全部読む.
12. ローマ人への手紙12章10節
「兄弟の愛をもって互にいつくしみ、進んで互に尊敬し合いなさい。」
兄弟の愛をもって互にいつくしみ、進んで互に尊敬し合いなさい、とパウロは勧めます。夫婦の間でも、愛情と同時に尊敬が欠かせません。相手の考えや努力を認め、進んで敬う姿勢が、結婚生活を長く支えます。祝辞では、互いに尊敬し合う二人であってほしいという願いを込めて引用できます。 ローマ人への手紙12章を全部読む.
13. エペソ人への手紙5章21節
「キリストに対する恐れの心をもって、互に仕え合うべきである。」
キリストに対する恐れの心をもって、互に仕え合うべきである、とパウロは勧めます。結婚は、どちらかが一方的に従うものではなく、互いに仕え合う関係です。この言葉を誓約の背景として読むと、対等で尊敬し合う夫婦の姿が見えてきます。式のメッセージで、二人に贈りましょう。 エペソ人への手紙5章を全部読む.
14. ペテロの第一の手紙3章8節
「最後に言う。あなたがたは皆、心をひとつにし、同情し合い、兄弟愛をもち、あわれみ深くあり、謙虚でありなさい。」
あなたがたは皆、心をひとつにし、同情し合い、兄弟愛をもち、あわれみ深くあり、謙虚でありなさい、とペテロは教えます。夫婦だけでなく、両家の家族が心を一つにすることも、結婚の大切な祝福です。披露宴で、両家が一つの家族になる願いを込めて読むことができます。 ペテロの第一の手紙3章を全部読む.
15. エペソ人への手紙4章32節
「互に情深く、あわれみ深い者となり、神がキリストにあってあなたがたをゆるして下さったように、あなたがたも互にゆるし合いなさい。」
互に情深く、あわれみ深い者となり、神がキリストにあってあなたがたをゆるして下さったように、互にゆるし合いなさい、とパウロは勧めます。結婚生活で最も大切なことの一つは、ゆるし合うことです。ささいなけんかのときも、神にゆるされた経験を思い出し、先に謝る勇気を持ちたいものです。 エペソ人への手紙4章を全部読む.
祝祷と門出の言葉
16. 民数記6章24-26節
「「願わくは主があなたを祝福し、あなたを守られるように。 願わくは主がみ顔をもってあなたを照し、あなたを恵まれるように。 願わくは主がみ顔をあなたに向け、あなたに平安を賜わるように」』。」
民数記のこの祝福は、教会の結婚式の祝祷として、最も親しまれています。守り、恵み、平安を願う言葉が、新しい二人の門出にふさわしいからです。牧師がこの祝福を宣言するとき、二人だけでなく、列席者全員がその祝福を受け取ります。招待状やお礼状の最後に添えるのにも向いています。 民数記6章を全部読む.
17. ローマ人への手紙15章13節
「どうか、望みの神が、信仰から来るあらゆる喜びと平安とを、あなたがたに満たし、聖霊の力によって、あなたがたを、望みにあふれさせて下さるように。」
望みの神が、あらゆる喜びと平安とを満たし、望みにあふれさせて下さるように、とパウロは祈ります。結婚式は、希望に満ちた門出の日です。これからの人生には、喜びだけでなく試練もあるでしょう。それでも希望の神が二人を満たしてくださるように、と祈る言葉です。 ローマ人への手紙15章を全部読む.
18. ピリピ人への手紙1章6節
「そして、あなたがたのうちに良いわざを始められたかたが、キリスト・イエスの日までにそれを完成して下さるにちがいないと、確信している。」
あなたがたのうちに良いわざを始められたかたが、それを完成してくださる、とパウロは確信していました。神が二人を引き合わせてくださったなら、その導きは結婚式の日で終わらず、生涯続きます。二人の歩みを神が最後まで導いてくださるという確信を、祝辞に込めましょう。 ピリピ人への手紙1章を全部読む.
19. 詩篇118篇24節
「これは主が設けられた日であって、われらはこの日に喜び楽しむであろう。」
これは主が設けられた日であって、われらはこの日に喜び楽しむであろう、と詩篇は歌います。結婚式当日の朝、この言葉を二人で読み、今日という日を神からの贈り物として受け取りましょう。短く覚えやすいので、席次表やウェルカムボードに書き添えるのにも向いています。 詩篇118篇を全部読む.
20. 詩篇107篇1節
「「主に感謝せよ、主は恵みふかく、そのいつくしみはとこしえに絶えることがない」と、」
主に感謝せよ、主は恵みふかく、そのいつくしみはとこしえに絶えることがない、と詩篇は歌います。披露宴の乾杯の前に、神への感謝の祈りとしてこの言葉をささげるのもよいでしょう。両親や友人、ここまで支えてくれた人々への感謝とともに、神の変わらない愛に感謝をささげましょう。 詩篇107篇を全部読む.
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よくある質問
教会での結婚式では、どんな聖書の言葉がよく読まれますか。
コリント人への第一の手紙13章の愛の章、創世記2章24節、ヨハネの第一の手紙4章7節などがよく読まれます。式の最後には、民数記6章24節から26節が祝祷として宣言されることも多いです。式の内容は教会ごとに違うので、司式者にご相談ください。
クリスチャンでなくても、教会で結婚式を挙げられますか。
教会やチャペルによって方針が異なります。信徒でなくても、事前の結婚準備の学びを受けることで式を挙げられる教会もあります。牧師が司式する式は、神の前で結婚を誓う礼拝であることを理解して臨むことが大切です。事前に直接お問い合わせください。
招待状や席次表に聖書の言葉を添えてもよいですか。
はい。ヨハネの第一の手紙4章19節詩篇118篇24節などの短い言葉が使いやすいです。ゲストにクリスチャンでない方が多い場合も、愛と感謝を伝える一言として、押しつけにならない形で添えるとよいでしょう。